不器用さ | 障害児育児から見た世の中のしくみ

障害児育児から見た世の中のしくみ

広汎性発達障害と診断された息子の育児を行っているうちに、世の中の見方も変わってきました。子どもの障害を否定的に捉えるだけではモッタイナイ! 療育の中で学んだことの中で、社会に役立つものもあることをお伝えできればと思っています。

障害者は基本的に不器用です。


手先が器用な障害者って、あまりいません。全身をくまなく脳が制御できるようになっていない、局所的には神経が繋がっていないとか、繋がっていても細いという状況なのではないかと思われます。


ただ、ツボにはまると細かな同一作業の反復継続に驚くべき集中力を発揮したりします。


ここで、細かなというのと器用との差異がわからないという人もおられるかも知れませんが、細かなというのは動作自体は単純な点の作業で、器用というのは難易を織り交ぜて繋がった線の作業という感じです。

分かりやすく言うと、それこそ点描画のようなものは点の作業(たくさんの点をうつことで全体として絵という作品に仕上げる)、紙切り芸とか蝶結びができる、というのは線の作業だと思っています。


その特性を見極めて有効活用することで、不器用でも形に仕上げることができると思うのですが、中々そういう取り組みはなされておりません。でも、このまま死蔵してはもったいないですよね。