空きがあるという情報を胸に
3件目の老健へ足を運び
相談員へ事情を話すと、確かに空きがあるとのことだった
そして、父の面接をしてみないと、確実な事は言えないが
持参した、書類上では特に問題は見当たらないということで
早速、翌日の書類選考会議にかけてくれることになった
そして、書類選考結果がどうなるか解らないが
面接を、書類選考会議翌日に設定してくれるなど
色々と配慮をしてくださり
又、一つ大きな希望の光がみえてきたのだけれど
リハビリ病院のソーシャルワーカーに
退院期日までに、入居出来そうな老健を見つけ
面接をする為に、病院のカンファレンスルームを
使用させて貰いたい事を伝えた時に
其の対応に、この時ばかりは心底腹がたった
ソーシャルワーカーは
私の話を一通り聞き終わると
「ほお~、数打ちゃ当たるですな~
あるんだね~、探せば
あ、その老健なら知ってるな~、おかしいな~
空きは無いはずなのに、まあ、後は私に任せてください」
そう言い放ったのです。
腹はたつが、このソーシャルワーカーに抗議したり
無駄な時間を取られている暇はない
万が一を想定し
其の後も、老健行脚を続けたのだが
其の間にも
ソーシャルワーカーからは、退院期日は延ばせない
諦めて自分が手配した、介護付有料ホームへ入るように
再三、促され続けたのだけれど
最終的には20件程の老健を回り
其の中で
2件目に見学申込みをした
キャンセル待ちの個室からという条件の老健と
3件目に見学申込みをした老健だけが
私達の事情を汲み、積極的に動いてくれ
結果として、この老健に入所が出来ることに
なったのだけれど
最終的には、もう1件の老健が、退院ギリギリになって
面接なしで、受け容れてくれると申し出てくれたのだ
20件回って3件
父の退院期日までを考えれば
3件もの老健が協力してくれると言ってくださったこと
諦めず、人任せにしなければ、絶対にどうにかなる
もうひとつ解ったのは
20件の老健を回り、老健の相談員の口からは
リハビリ病院の、他のソーシャルワーカーの名前は出るのに
父の担当のソーシャルワーカーは知らないというのだ
どうやら、他のソーシャルワーカーは、近隣の老健全てを
定期的に訪れ、相談員と持ちつ持たれつの関係を保っているらしいが
父の担当は、自分の先輩、後輩関係だけが守備範囲のようで
近隣の老健には、名前も知られていないのだ
患者としては、病院が決めたソーシャルワーカーを選ぶことが
出来ないのが現実だけれど、患者の行く末を決める
ソーシャルワーカーの力量に差があるのは事実で
ソーシャルワーカーが任せておいてくださいなどと言っても安心せず
早いうちから、自分で動くほうが賢明だということ
老健を回りながらも、その間に
父の見舞い
2回目の介護認定を受け
ソーシャルワーカーが保険として薦めてきた
有料介護つき老人ホームの面接等
息つく暇もなく動いてきた日々が
とりあえず、終了となり一安心なのだけれど
老健が決まって良かったと思うよりも
私は、積極的に動いてくれた老健なのだけれど
本当に、此処に入所してよいのだろうか
その不安の方が大きかったのです
それは、見学をした際に
この施設ではフロアーに降りると
強烈な排泄臭が漂い
椅子に座ってお漏らしをしている入所者
お尻から足首までズボンが濡れている入所者
テーブル周りに、食べ物が落ちまくり
面会者の座るソファーからも排泄臭が漂い
施設の設備の所々は壊れており
蛍光灯はついているのに、何故か暗い雰囲気
介護員が大きな声で
「ちょっと、待ってて」を連発し
入所者に対する言葉使い
なにより、入所者に笑顔がないのだ
この老健には申し訳ないが
施設、介護員の良し悪しなど解らない私が
見学をした際に、肌と直感で
感じた不安だった
老健へ移動した其の日
認知棟に入って入所者の中に混じって
テーブルに着いた父を見て
母は、連れて帰りたいと泣いた
無理も無い、父は夜間不穏がある為に
認知棟への入所となったけれど
周囲の入所者と比較すれば
其の差は歴然と解る
母は、見学説明を受けたにも係わらず
認知棟の現実を解っておらず
父が、入所者のテーブルに着いた時に
其の現実を見知ったのだろう
いや、でも、現実を知ったというより
ただ、感情が高ぶったという方が正しいのだろう
父は、私達が帰ろうとすると
自分も帰ると言い出し
その、必死さに胸が締め付けられる
私だって連れて帰りたい
けれど、家族がそれを許さない
連れて帰れないのだ
その日は、施設の人の配慮で
私達は、父に気づかれないように
姿を消すように、逃げ帰るように
施設を後にしたのだけれど
翌日、介護員から
私達が帰った後に
父が、私と母を探していたことを聞かされ
そして
父からは、黙って帰るなんて
人を騙すようなことをするなと言われ
父への対応を考えさせられることになり
その後、面会に行くたびに
う~ん、この対応は無いんじゃないかと
思うことも度々あったのだけれど
救いは、リハビリだった
通常、認知棟入所者は機能回復リハビリを
行っていないところ
療法士が父の状態を見て
機能回復リハビリを推奨してくれたおかげで
私達の希望もすんなりと受け容れられ
父は、段差のない室内なら、片手で軽く支えるだけで
歩けるように迄、回復することが出来
初めての外出を控えた前日の晩
父は、転倒してしまったのでした
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文才の無い自分に悲しくなっている
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