一昨日は、夜中に何度も大きな落雷の音が轟いたのですが、夜が明けて昨日の朝刊に目を通すと、「山林から炎 落雷が原因か 金沢・福畠」とありました。
金沢市福畠町といえば、当社の兼務神社が鎮座する氏子区域です。
記事には、「高さ約20メートルのケヤキの枝などを焼き、間もなく消し止めた。(中略)現場は森本駅から南に約3㌔の山あいで付近に民家はない。通報で消防車やパトカーなど約20台が集まり、一時騒然とした。」とあります。
この時点では、新聞報道を真に受けて山林だとばかり思っていたのですが…。
朝7時頃に、金沢市消防本部より電話があり、「福畠町の水分神社(みくまりじんじゃ)の宮司さんですか?。実は、昨夜の落雷による火災は神社の境内で、幸い社殿は無事でしたが神木がまだくすぶって煙をあげていますので、立ち合いをお願いします。」とのことで、驚きながらもさっそく福畠町に向かいました。
福畠町は静かな山里の集落ですが、すでに消防自動車が何台も到着していました。
確かに、神社の鎮座する小高い山の頂を見上げると、完全に消火されないで樹木から煙が出ているのが確認できます。
一方、こちらのポンプ車と消防車両は、まだ完全に消火しきっていないので、昨夜から夜通し徹夜で見守ってこられた消防隊員の方々です。
その中の一人の方が、金沢市薬師町の氏子さんでした。
まことにご苦労様でございます!。
消防署員の方の話では、集落内の溜池からホースを13本も繋いで消火活動にあたったとのことです。
ホースは、神社まで延々と続いていました。
社前で、無事であったことに感謝申し上げました。
真っ暗な夜中の消火活動だったので、投光器と発電機まで用意されていました。
しかも、冬の雨の降る中での作業は寒くて大変だったと思います。
ホースは、御本殿の裏まで延びていました。
落雷のあった木は、新聞報道ではケヤキと書いてありましたが、御本殿真裏の樹齢500年を超す杉の御神木でした。
この御神木が避雷針となって、落雷による火災から社殿を守ってくださったのです!。
立ち合いに一緒に参加して下さった氏子総代のYさんによると、昔、やはり落雷によって幹が二又に割れましたが、その時も社殿を守ってくれたのだそうです。
しかし、まだ完全に消されていないので、モクモクと煙があがっています。
総代のYさんの話では、出火当時、神社の方角から炎が上がった際は思わず青ざめ、神社に向かって手を合わせたそうです。
御神木が身代わりになってくれたお陰で大事に至らずに済んで、集落の人たちも安堵と感謝の気持ちでいっぱいになったと、語っておられました。
しかしながら、完全に消火しないと危険なので、市消防局の方々が必死になって活動にあたっておられました。
その中で、指令を出されていた上役の方も、金沢市不動寺町の氏子さんでした。
古木なので、中が空洞になっているようで、小さな穴の開いたところから煙が出ています。
隊員の方が、梯子をかけて登って行きます。
命綱を取り付け、チェーンソーで穴を大きくしているのですが、生木の大木は固くて歯が立たないらしく、回りを少し広げる程度となりました。
この穴より泡消火剤を注入して消火するようです。
神社下に化学消防車がやって来て、泡を注入して消し止めたのでした。
最後に、御神木に感謝の祈りを捧げた次第です。
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