今日は、金沢に古くから伝わる子供の「絵描き唄」「手まり唄」「おじゃみ唄」「おはじき唄」を紹介しますが、これらは10数年前に市内の85歳以上の古老からの聞き取り調査したものです。

 

最初は「絵描き唄」と「字書き唄」を紹介しますが、絵描き唄といえば、みなさん一番に思い浮かべるのが「へのへのもへじ」ですよね!。

 

 

私が子供の頃は「かわいいコックさん」が流行りました。

 

 

ですが、ウチの子供たちが子供の頃は「ドラえもん」と…。

 

 

「アンパンマンかぞえうた」でした。

 

 

そんな時代とともに変わっていく絵描き唄ですが、昔のものを以下に紹介します。

 

■「ミミズが三筋」(蛸入道・絵かき唄)

①みみずが三筋這うとった ②卵が三つ落ちとった

③雨がザーザー降ってきた ④笠をかぶると蛸(たこ)になる

 

はじかみ神主のぶろぐ 

 

■「兄ちゃんが」(あひるの子)

①兄ちゃんが〔アラビア文字の2〕 ②豆食って〔黒い目を書く〕

③口をとんがらせてアヒルの子

 

はじかみ神主のぶろぐ 

 

そして、字書き唄は、「字」を覚える上で遊びながら学ぶという点で、現在も取り入れて欲しいものです。

 

 

例えば、「熊」という字は、「ムーツキヒーヒードンドンヒャラー」。「助平」(すけべい)は「目力一チョンチョンの十」と、ふざけながら楽しく学べますね!。

 

■「ハコダテコノゴロ」(字書き唄)

ハコダテ コノゴロ

ダゴクテ テロテロ

 

 ※縦から読んでも、横から読んでも、「函館 この頃 ダゴ(団子)食って テロテロ」という訳である。

 

で、昔の女の子の遊びといえば、「手まり」や「おじゃみ」「おはじき」などでした。

 

その当時はゴムまりはなく、いわゆる糸手まりでした。金沢で手まりというと「加賀手毬」で、これは五彩の糸を掛けて作る伝統手芸で、江戸時代に金沢城下に広がり、童女等はお正月やお雛祭りに母親手作りの手まりで遊び、年頃になれば母親に習い継いで花嫁道具の中に入れて嫁いで行きました。


はじかみ神主のぶろぐ 

 

ちなみに、そのルーツである「加賀御殿鞠」は「姫手毬」とも呼ばれ、江戸時代初め頃から作られました。二代将軍徳川秀忠の娘である千姫(豊臣秀頼室)・珠姫・和子姫(御水尾天皇妃)達へ、伯母の京極高次室よりお手製の手まりを贈られたそうですが、珠姫が三代加賀藩主・前田利常にお輿入れの時持参された鞠を見て、御殿女中達の手で作りはじめたといわれています。

 

ですから、この糸手毬は、高く上げようとしてもせいぜい腰ぐらいで、数も十まで数えれば充分でした。

 

以下に昔の「手まり唄」「おはじき唄」「おじゃみ唄」を続けて紹介しますね!。

 

■「大黒様という人は」(お手まり数え唄)

大黒様という人は

一に俵を踏んまえて 二ににっこり笑うて

三に盃引き受けて 四つ世の中良いようで

五ついつもの如くで 六つ無病息災で

七つ何事無いようで 八つ屋敷を広げて

九つ小蔵をぶっ建てて 十でとうとう治まった

 

■「社寺づくし」(お手まり数え唄)

一番はじめは一の宮 二は日光東照宮

三は讃岐の金比羅さん 四は信濃の善光寺

五つ出雲の大社(おおやしろ) 六つ村々鎮守様

七つ七尾の天神さん 八つ八幡(やわた)の八幡宮

九つ高野の弘法様 十で東京招魂社

※「七つ七尾の天神さん」は能登・七尾市の松尾天神社で、「八つ八幡の八幡宮」は当・波自加彌神社を指し、「十で東京招魂社」は靖国神社のことです。

 

■「今度ひとたび」(説教唄)

今度ひとたび初事に 阿弥陀如来にお手まりもろた

もろた手まりの味わい聞けば

若(じゃく)不正者の綿くずつめて 四十八願千鳥掛け

衆生※①(ししょう)かわいとせめてもみたり

衆生かわいとゆるめてみたり

せめてゆるめたお慈悲でござる

内でついてもありがたや 外でついてもありがたや

さあ、皆さん つくまいか

スットントン スットントン

※①は仏教用語で「老いも若きもすべてを生きる者の意」。真宗王国と呼ばれる石川県にふさわしい手まり唄である。

 

■「魚づくし」

トントンとなりの魚屋さん お魚づくしのお正月

明けて元旦お目で鯛 真っ黒鮪(まぐろ)の紋付きに

仙台平目のお袴で 烏賊(いか)にも立派な旦那鰤(ぶり)

出入りの大工や飛びの魚(いお) 朝から年始の車鯛(だい)

魴鯡(ほうぼう) 秋刀魚(さんま)のご馳走(ちそう)で

さめるまもなく屠蘇機嫌(とそきげん)

※「仙台平目」は仙台平の袴に、「烏賊に」は如何に、「旦那鰤」に振りを、「飛び魚」は鳶職に、「車鯛」は来るに、「魴鯡」は方々にそれぞれかけている。

 

■「おじゃみ唄」(お手玉)

おじゃみ おふたおふた おみいおみい

おようおよう なってくりょトントン

おじゃみ桜 おふた桜々 おみい桜々

およう桜してし桜 おななさあらり

一つおのけおのけた

二つ 〃

三つ 〃

おようおのけしてしのうけ

おみつこぼうした 抓めった抓めった抓めった抓めった

ばらりキンドン 馬の金玉ほうり上げて 一貫しょ

 

はじかみ神主のぶろぐ 

 

■「おはじき唄」(数え唄)

いちじく 人参(にんじん) さんしょう しいたけ ごんぼう(牛蒡)

むかご 七草 山百合(やまゆり) くわい(慈姑) 豆腐(とっぴ)

 

はじかみ神主のぶろぐ 

 

今の子のようにゲームも無い時代、昔の子供達は親や先輩から教わった遊びを覚え伝え、また創造もして、知識を楽しみながら学んでいったんですね!。

 

↓↓↓ポチッとお願いします!。

 

(。-_-。)m↓おねがいします! 
にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 金沢情報へ 人気ブログランキングへ