ここ4日間ずっと大気の状態が不安定で、特に昨日なんかは朝から土砂降りでした。

昨日は、すでに郵送した白山麓の白山市13社を省く、金沢市の27社と河北郡津幡町1社の兼務神社の総代さん宅へ、秋季大祭のご案内をお届けする予定だったのですが、豪雨のため少し様子を見ることにしました。

なので、朝早くから兼務神社の鳥居や拝殿向拝(ごはい)、それに本殿や手水舎用の注連縄(しめなわ)の紙垂(しで)を裁(た)つことにしました。紙垂は、春秋の大祭前とお正月前にすべて取り替えております。

まずは、手水舎用の紙垂を裁ちました。


手水舎用の紙垂は注連縄が細いので、紙垂の先端に目打ち(千枚通し)で小穴を開け、元結(もっとい)を通して結びます。

なお、この元結の結び方にはコツがあるんですよね!。


玉串(たまぐし)の場合も元結で結びます。


ですが、明治神宮などは、玉串(たまぐし)の紙垂は、下の画像のように麻苧(あさお=麻紐)で結んでいます。

画像は再現して作ってみたものです。


でもね~、麻苧は束で買うととても高いんですよね!。

これで、1万円以上します。


で、元結(もっとい)は、紙をまとめて結ぶ用具のことで、和紙を細かく捻(ひねっ)たものです。

値段も1束600円~800円ほどです。


元結といえば、落語の人情噺に文七元結がありますもんね!。


それで、元結が手に入らない場合は、紅白の水引を取って置き、白い部分だけ切って使います。

これは、玉串料を奉納された方の水引を保存して置いたものです。


で、いよいよ本題に入りますが、紙垂は「切る」ではなく「裁つ」ものなのです。

私も若い頃は、この裁ち包丁を使って、樫木の板に樫の棒をあてて和紙を裁っていました。

ですが、裁ち包丁は手入れをしないと錆びるし、何よりも砥石で刃を研のが面倒なんですよね。


で、最近はもっぱらカッターにカッティングシートを使っています。加えて、千枚通しや目打ちは、紙垂の折り目に印用の穴を開け、それにそって切ります。

ですから、今は裁ち包丁を使わないから、「切る」となってしまいました~!。



また、鳥居の注連縄用の紙垂ですが、外のものなので風雨にさらされても破れたりしないように、20以上前から耐水紙を使っています。

これは、当社に仕える神役のFさんが、定年になるまで勤めていた印刷会社を通して求めていたのですが、今は、Fさんを通して東京の紙問屋からこのナイロン混じりの耐水紙を直接仕入れております。

値段は、B2版250枚で1万7千円ですが、別途送料が2千円ほどかかります。


ちなみに、B2って、B4の4倍の大きさです。


昨日は、金沢市27社と津幡町1社合計28社の、兼務神社の鳥居の注連縄用の紙垂をすべて切りました。

当然、耐水紙です。


でも、ナイロン混じりの耐水紙は、折り目も付かないし、糊付けもできないので、ホッチキスでとめなくてはなりません!。


拝殿向杯や小さい鳥居用の注連縄の紙垂も切りましたが、対で切らなくてはならないのでものすごい量になりました。

でも、自分の奉仕する神社の鳥居の紙垂などが、車で前を通るとちゃんと付いているのって気持ちがいいものです。暴風雨で千切れない限り…。


こちらは、兼務神社の本殿の注連縄用の紙垂ですが、先端をシュート麻で結びました。


最後に、当社の分を切りました。当社の秋季大祭は10月なのですが、9月から兼務神社の秋季祭がはじまるので、夏の暇なうちに作っておかないと…。

第1・第2・第3鳥居、本殿、幣殿、拝殿向拝、社務所、手水舎、摂社、末社、同摂社と末社の鳥居、遙拝所鳥居、同遙拝所向拝、神輿、自宅玄関と、それぞれ注連縄用の紙垂でございみす。


けっきょく、朝6時から7時間かかって紙垂をすべて作り終えました。午後から雨も少し上がったので、2時間半かけて兼務各社の総代さん宅をまわり、完成したばかりの紙垂も配布した次第です。

これで、紙垂も一新されて、気持ちよく秋季大祭を迎えられそうです!。

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