今日は、昨年秋に地鎮祭を行って完成した、金沢市忠縄町にある社会福祉法人の障害者支援施設の増床棟の竣工祭があり、また、明日は宮司を兼務する金沢市久安鎮座の延喜式内・御馬神社の春季大祭で、参拝者のご祈祷と巫女舞を奏するので大量の榊が必要なため、午前中山へ榊 を切りに行きました。
金沢の街中の神社では、生花店で榊を購入しているところが多みたいですが、私のような田舎の貧乏神主は自分で山へ切りに行くのです。でも、私は山菜採りが趣味なので、山へ分け入るのは平気なのであります。
榊の群生する、いわゆる榊山は地元で数ヵ所あるのですが、こればっかりは秘密です!。当地は雪国なので、太平洋側の温暖なところのような真榊(本榊)は自生しないので、葉が小ぶりでギザギザの非榊(ひさかき)を代用しています。
降神昇神の際にその依代(よりしろ)となる神籬(ひもろぎ) 用の長めの榊や、大麻(おおぬさ)、玉串(たまぐし)用の榊を切りましたが、今の時期、榊に白い花が咲くので、花の咲かないオスの山榊を伐りました。
午後より、東金沢駅近くにある、石川県神社庁舎へと向かいましたが、駐車場が狭いので、近くの野間神社の宮司さんにお願いして、境内の駐車場に止めて歩いて行きました。
神社庁2階神殿の間で臨時協議員会が開催されたからです。
今年は3年に1度の役員改選の年で、議長・副議長、それに県神社界のトップである庁長以下、副庁長・理事・監事が選出されましたが、私は監事ちゅうもんになりました。まあ、会計監査でハンコを押せばいい訳です。
副議長選出の際、N新議長が副議長にK宮司(かほく市の金さん)を指名されたのですが、「異議はございませんか?」との問いに、皆さん「異議なし」と答えられたのですが、私だけ小さな声でとぼけて「異議あり、反対!」と言ったら、まわりの人に笑われました。
さて、やっと本題に入りますが…。
昨日のブログの当初にも書いたとおり、一昨日は調理研究 越路会さんの総会での懇親会に招かれて、出席をさせていただきました。場所は金沢駅前のホテルで正午ちょうどの開宴となりました。料理人さん達の団体なので、市場が休みの水曜日に毎年開催されるのです。
東日本大震災で犠牲になられた方々に対し黙祷を捧げたあと、越路会のM会長さんがご挨拶をされました。M会長さんは3年前に金沢市の「食の匠」に認定された凄腕の料理人でもあります。
で、私の席は「松」で主賓席でした。Σ(゚д゚;)
その後、このホテルの社長(代理で専務)や顧問の議員さん、東京築地に本部のある日本料理研究会の会長さん、大阪の日本調理師連合会の会長さんなど、主賓の方々が祝辞を述べられました。それに被災地福島県の調理師会をはじめ日本全国の調理師会の代表が紹介されました。
その中で、主賓祝辞の後、ご来賓代表の紹介で、真っ先に「日本唯一香辛料の神を祀る波自加彌神社宮司様」と司会の方に呼ばれたのですが、私は緊張して頭が真っ白になってしまって、立ってお礼をするのを忘れてしまいました。(-"-;A
1時間ほどのご挨拶や祝辞のあと、いよいよ乾杯です!。
毎年参加させていただいて思うのですが、会員の方はもとより、全国の名立たる料理人さんや、北陸の友好団体、料理店主やオーナー、出入りの商社の方々など、食のプロが一堂に会するわけですから、このホテルの料理長も相当なプレッシャーでしょうね!。
料理は、左の先付(さきづけ=前菜)に続いて、向付(むこうづけ=お造り・刺身)が出されました。
茹で筍に水ダコを挟んだものと、柳鰆(やなぎさわら)の刺身が供されました。しかも春らしくワラビも添えられています。筍はあえて木の芽和えにしないで、醤油または木の芽ダレに付けて食べるのです。
続いては椀物です。
白身魚は魴鮄(ほうぼう)と思われますが、それに野蕗(のぶき)、空豆(そらまめ)などの入った吸い物で、山椒(さんしょう)が添えられています。
途中アトラクションがあり、ジャズのスタンダードナンバーを聴きながら、酒も進みます!。
会席料理のルールからいえば、これは揚げ物または鉢魚(はちざかな)と呼ばれるものです。
鱸(すずき)のパイ包み焼きなのですが、フランス料理のようにオシャレです。真ん中はおそらくイタリアホウレン草だと思います。
強肴(しいざかな)と呼ばれる煮物、次いで蒸し物というのが順ですが、この料理は蒸すと煮物の混合です。
蓮蒸し(はすむし)を煮アナゴで包んであり、アナゴの煮汁で筍の短冊切りと山菜のコゴメ(草ソテツ)とともに甘辛く煮込んでいました。
牛ヒレステーキでございみす~。( ̄▽+ ̄*)
葛(くず)を使った和風ソースがかけられていて、メッチャ柔らかかった~♪。
止め肴(とめざかな)です。酢の物か和え物が出されるのが基本ですが、これは今が旬の細魚(さより)を昆布巻きにして酢で締め、さらに酢味噌を練ってあります。
桜の花びらをあしらった長芋の酢和えに、桜の蕾(つぼみ)を付け、雪解けの中から芽生えたばかりの山菜の擬宝珠(ぎぼうしゅ)と茗荷(みょうが)が添えられています。
私は、この料理が一番凝っていて凄いと思いました。
ここからが食事でございます。
これは、富山の氷見うどんです。
寿司は三貫。
左から、鯛、甘えび、鮪の赤身です。
止め椀は、朧昆布(おぼろこんぶ)のお吸い物です。
最後デザートですが、会席では水菓子と表現します。
ゴマプリンと珈琲です。
「春」がテーマのすごい料理を堪能して、午後3時に閉会したのですが、真昼間からの酒が効いてベロンベロンに酔って帰宅したのでした。
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