昨日、元金沢市文化課長をされていた氏子の方から、金沢市暮らしの博物館が毎年年末に来館者に配るこのような版画を戴いたので、大量にカラーコピーいたしました。
宝船が描かれた絵には和歌が書かれています…。
「なかきよの とおのねふりのみなめさめ なみのりふねのおとのよきかな」(永き世の 遠の眠りのみな目ざめ 波乗り船の音のよきかな)
と書かれています。
金沢市暮らしの博物館が発行する下の説明文にもあるように、この短歌は「回文(かいぶん)」といいます。回文とは、前から読んでも後ろから読んでも同音の文章のことで、「竹薮焼けた」「新聞紙」などのように、終わりがないので、昔からお目出度い文とされてきました。
これは、「初夢枕紙」というもので、七福神を乗せた宝船に、この回文が書かれていいるのです。元旦の夜に、この絵を枕に巻いて寝ると、良い初夢を見ることができると言われています。
昔、神社仏閣では、初詣の参詣者に、このように版画で刷ってお配りしたんですね。
ですから、当社でも、このような説明書を貼って、初詣に社頭で無料でお頒(わか)ちしています。
その他、五七五七七の、短歌律形式をとっている、古典的回文の例を挙げますと…。
「むら草にくさの名はもし 具はらは なそしも花の咲くに咲くらむ」
「惜しめとも ついにいつもと 行春は 悔ゆともついにいつもとめしを」
などがあります。みなさんも、七福神宝舟の絵を右クリックで画像を保存して、プリンターで印刷して元日の夜に枕辺に置いてみてください。きっと良い初夢が見られますよ!。
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