第13回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の披講です。 | 俳人ホーム

第13回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の披講です。

第13回 俳人ホーム・ウェブ俳句会の披講です。
順不同の上、作者不明のまま、アップしました。
選句と選評(他人の選評に対する意見交換も)
各自ブログのコメントで、選句してください。
期間:5月15日~5月25日

選句数
1:若葉=4句選句
2:餃子=4句選句
3:自由=4~5句選句

披講
兼題:若葉
1 野放図に荒れた庭にも若葉あり
2 もこもこと山もこもこと若葉かな
3 目に沁みし涙こぼるる若葉かな
4 青臭くていい若葉のままがいい
5 板塀に若葉こぼれる売り物件
6 カルピスは水玉模様若葉風
7 若葉から青葉に変はるアイライン
8 町はずれホームランのような若葉あり
9 噛んでみる苦さばかりの若葉哉
10 若葉食む坐禅一刻夢燦燦
11 クスクスと笑いの積分樟若葉
12 白きシャツ若葉のなかに溶け入れり
13 豆腐よく冷えております若葉風
14 摘まれゆく若葉伸ばして茶畑かな
15 風吹いて若葉の匂いジャズの街
16 中年は食パンが好き若葉風
17 地下道を抜けて見上げる若葉かな
18 草若葉去年と同じ道だけど
19 川風に若葉が光る二軒茶屋
20 若葉萌えあふるる緑にたじろげり
21 白シャツのボタンをはずし若葉風
22 若葉繁る大樹の下でごろ寝かな
23 缶を手に若葉の角(かど)まで旅をする
24 若葉殺到闇の森に逃げ込めり
25 若葉とは雨粒たちの休憩所
26 雨のあと又湧いてくる山若葉
27 子規が投げ漱石が打つ若葉頃
28 柿若葉空白多き霊表板
29 絵具ください天然の若葉色
30 駅員のいない駅舎に若葉風
31 白球を追ってどこまで蔦若葉
32 ふんわりとただやんわりとわかばかな
33 裏表返す返すも若葉です

兼題:餃子
34 珉珉の餃子が好きで夏は来ぬ
35 こどもの日餃子の数の競い合い
36 汗拭いビール泡立ちさあ餃子
37 薫風や仮設テントの餃子喰ふ
38 歳重ね餃子に胡瓜泣き上戸
39 初夏や餃子カリッと揚げるコツ
40 ラー油たっぷりまずは餃子と生ビール
41 夏の子や餃子はひとり10個まで
42 一列に餃子は並ぶ新茶着く
43 汗ぬぐい餃子追加二人前!
44 汗臭き男餃子三人前
45 サングラスとって餃子を食べてをり
46 五月には五月の餃子若麦酒
47 道草のついでに餃子立夏なり
48 子どもの日4×10餃子焼く
49 水餃子キャベツたっぷり愉快な日
50 うすものや緑の透ける羽餃子
51 水餃子掻つ込みて夏始まらす
52 韮刻み餃子の準備夫唱婦随
53 飯店はホテルと訳す焼餃子
54 風薫る喧嘩のあとの焼餃子
55 雷鳴や餃子の皮は焦げついて
56 冷酒やにんにくしみる餃子かな
57 ここいらで餃子の出番初幟
58 餃子屋の暖簾が揺れて立夏かな
59 こりこりの餃子に麦酒こくこくと
60 餃子屋の灯りうれしき初夏の旅
61 離れない餃子剥がして春惜しむ
62 餃子食む逞しき腕に夏日かな
63 ビールに餃子椎名の本を読みながら

兼題:自由
64 家中の戸を開け放ち五月入れ
65 躁も鬱も五月の兎の耳の中
66 新緑のトンネル抜けて緑虫
67 青梅成る己の高度保ちつつ
68 珈琲が濃くて深くて五月病
69 夕立や悠然と歩む男あり
70 夕暮れの兄妹のようハナミズキ
71 代田掻く喜怒哀楽を綯ひ交ぜに
72 腹回りじっと見つめる蟇蛙
73 紋付きの子規が食ってる柏餅
74 少しだけ時間よ止まれ青柳
75 竹皮を脱ぎてうねりて天を突く
76 持て余す悩みありけり枇杷の種
77 クールビズ鏡の前で腹凹め
78 ガリバーの渡り来るかや虹の橋
79 水売りの声が聞こえる蚊帳の中
80 蝙蝠の道案内で夕酒場
81 風細く水溶性の夏木立
82 春の路地愚痴を聞きます七十円
83 蛇苺毒なる母の笑顔かな
84 飛魚のわき腹くすぐり月は満つ
85 テーブルのバナナの黒きバッグ置く
86 山笑う遠くに赤いトラクター
87 香水の通り過ぎるや夏の宵
88 五月晴まぶたに空が入り込む
89 言い訳にしどろもどろの五月かな
90 絹団扇煽ぐ女の艶めかし
91 空一面崩すがごとく驟雨来る
92 夏初めレースのカーテン疲れてる
93 引き抜いて花束となるれんげ草
94 パラソルをくるくる回す十五歳
95 はつなつの何時か誰かにあげる乳
96 「整列!」と言ってやったぜ葱畑
97 すつぴんを恥じらひトマト真赤なり
98 暮れの春ここは2丁目がらんどう
99 想い出はぬっととびだす縞蜥蜴
100 青嵐とたんとたんとなるとたん

以上です。