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一昨日のアカデミー賞受賞後、初めての鑑賞(というほど偉そうなものではないけれど)。
平日の朝、一回目の回を選んだのは、あまり混んでいないんじゃないか、と思ったから。
チケット売り場のお兄さんは、朝一番の回もかなり混んでいる、と教えてくれたけど、僕の列には遥か遠くにおじさんが一人だけ(私も当然おじさん)だった。ネットでチケットを購入したけど劇場まで足を運ばなかった人が多かったのかしら。
映画は、さすがに4回目だから、一つ一つのシーンを確認する、という程度でした。

私が韓国映画を好きになり観始めてからほぼ10年が経ちます。この間、聖地「シネマート六本木」がクローズしてから、「シネマート新宿」がほぼ唯一、韓国映画を常時公開してくれる映画館です。

今回、ポン・ジュノ監督はもちろん優れた方だし、パラサイトを頂点として、遡って、「殺人の追憶」「母なる証明」「グエムル」「吠える犬は噛まない」、それから劇場公開の前作「スノーピアサ―(オクニョでしたっけ、それを私は観る環境を持たない)までが、パラサイトに向けた実験のように感じる。ただ、ポン・ジュノは戦略的にも成功した方だし、よいスタッフにも恵まれ、また、とても良い時期にパラサイトを世に出した、とも言えると思います。

韓国には、韓国映画が好きな方はお分かりだが、ポン監督の他にも優れた映画監督が大勢いる。ただ、資金がなく、日本ではあまり宣伝されることもなく、東京では「シネマート新宿」、大阪では「シネマート心斎橋」で封切られ、その後せいぜい「キネカ大森」「早稲田松竹」などに掛かるば御の字で、映画好きの人でも知ることもなく消えてゆくのが現実です。

今回の受賞で、今まで韓国映画を観たことのない人もパラサイトを観て、韓国映画の優れていることを知り、ポン監督以外の韓国映画を観るようになればいいのにな、と思います。