柚月裕子(ゆづき ゆうこ)さんの書いたおすすめ本を紹介します。柚月裕子さんの読書歴をみると、少女時代からシャーロック・ホームズシリーズに親しみ、高校の頃は太宰治や芥川龍之介、三島由紀夫、横溝正史、アガサクリスティー、エラリイ・クイーンあたりを読み進めたそうです。これらの本の影響を受けて、ミステリーを書いています。作品の特徴としては、犯人は誰か、トリックは何かというより、人の心の動きを丁寧に描いているところです。
(柚月裕子さんの本とは関係ありません)
柚月裕子(ゆづき ゆうこ)さんの略歴は次のとおりです。
- 1968年岩手県生まれ。子育てが一段落した時に、山形市にて「小説家になろう講座」の開催を知って、講師を務めるベテランの作家や編集者の話が聞きたいと講座に参加します。一方で地元タウン誌の手伝いで取材原稿を執筆して自分の文章を読んでもらえる喜びを知り、自分が思ったことを表現したいと小説の執筆を開始します。
- 地元・山形新聞社主催の「山新文学賞」への応募を決意し、2007年、「待ち人」が同賞に入選します。
- 2008年、44歳の時に「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。
- 2013年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、2016年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同年『慈雨』で〈本の雑誌が選ぶ2016年度ベスト10〉第1位、2018年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となります。
- 他の作品に『最後の証人』『検事の本懐』『検事の死命』『検事の信義』『蟻の菜園‐アントガーデン‐』『パレートの誤算』『朽ちないサクラ』『ウツボカズラの甘い息』『あしたの君へ』『合理的にあり得ない』『凶犬の眼』『暴虎の牙』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』などの著書があります。
柚月裕子さんの書いた人気のおすすめ本6冊を紹介します。以下、内容を本ごとにまとめています。
1冊目
ミカエルの鼓動 単行本
著者:柚月裕子 発売日:2021/10
概要
大学病院で、手術支援ロボット「ミカエル」を推進する心臓外科医・西條。そこへ、ドイツ帰りの天才医師・真木が現れ、西條の目の前で「ミカエル」を用いない手術を、とてつもない速さで完遂する。
あるとき、難病の少年の治療方針をめぐって、二人は対立。「ミカエル」を用いた最先端医療か、従来の術式による開胸手術か。
そんな中、西條を慕っていた若手医師が、自らの命を絶った。大学病院の闇を暴こうとする記者は、「ミカエルは人を救う天使じゃない。偽物だ」と西條に迫る。天才心臓外科医の正義と葛藤を描く。
おすすめ点!
この者は、神か、悪魔か――。気鋭の著者が、医療の在り方、命の意味を問う感動巨編。
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著者:柚月裕子 本の書式:単行本 定価:1,870円
2冊目
暴虎の牙 単行本
著者:柚月裕子 発売日:2020/3
概要
博徒たちの間に戦後の闇が残る昭和57年の広島呉原。愚連隊「呉寅会」を率いる沖虎彦は、ヤクザも恐れぬ圧倒的な暴力とそのカリスマ性で勢力を拡大していた。
広島北署二課暴力団係の刑事・大上章吾は、沖と呉原最大の暴力団・五十子会との抗争の匂いを嗅ぎ取り、沖を食い止めようと奔走する。時は移り平成16年、懲役刑を受けて出所した沖がふたたび広島で動き出した。
だがすでに暴対法が施行されて久しく、シノギもままならなくなっていた。焦燥感に駆られるように沖が暴走を始めた矢先、かつて大上の薫陶を受けた呉原東署の刑事・日岡秀一が沖に接近する…。
おすすめ点!
著者の人気を決定づけた警察小説『孤狼の血』シリーズ、ついに完結!
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著者:柚月裕子 本の書式:単行本(ソフトカバー) 定価:1,980円
3冊目
月下のサクラ (文芸書) 単行本
著者:柚月裕子 発売日:2021/5
概要
事件現場で収集した情報を解析・プロファイリングをし、解決へと導く機動分析係。森口泉は機動分析係を志望していたものの、実技試験に失敗。しかし、係長・黒瀬の強い推薦により、無事配属されることになった。
自分の能力を最大限に発揮し、事件を解決に導く――。泉は早速当て逃げ事件の捜査を始める。そんな折、会計課の金庫から約一億円が盗まれていることが発覚した。メンバー総出で捜査を開始するが、犯行は内部の者である線が濃厚で、やがて殺人事件へと発展してしまう……。
おすすめ点!
私は前に、前に進む――。組織に巣くう不条理な倫理。刑事・森口泉が闇に挑む。
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著者:柚月裕子 本の書式:単行本 定価:1,870円
4冊目
検事の信義 単行本
著者:柚月裕子 発売日:2019/4
概要
孤高の検事の男気と執念を描いた、心ふるわすリーガル・ミステリー!
任官5年目の検事・佐方貞人は、認知症だった母親を殺害して逮捕された息子・昌平の裁判を担当することになった。昌平は介護疲れから犯行に及んだと自供、事件は解決するかに見えた。
しかし佐方は、遺体発見から逮捕まで「空白の2時間」があることに疑問を抱く。独自に聞き取りを進めると、やがて見えてきたのは昌平の意外な素顔だった……。
おすすめ点!
累計40万部突破の「佐方貞人」シリーズ、6年ぶり最新刊!作家デビュー10周年記念作品。
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著者:柚月裕子 本の書式:単行本 定価:1,650円
5冊目
盤上の向日葵 単行本
著者:柚月裕子 発売日:2017/8
概要
実業界の寵児で天才棋士――。 男は果たして殺人犯なのか! ?
埼玉県天木山山中で発見された白骨死体。遺留品である初代菊水月作の名駒を頼りに、叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志していた新米刑事・佐野のコンビが捜査を開始した。
それから四か月、二人は厳冬の山形県天童市に降り立つ。向かう先は、将棋界のみならず、日本中から注目を浴びる竜昇戦の会場だ。世紀の対局の先に待っていた、壮絶な結末とは―!?
おすすめ点!
日本推理作家協会賞作家が描く、渾身の将棋ミステリー!
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著者:柚月裕子 本の書式:単行本 定価:1,980円
6冊目
慈雨 単行本
著者:柚月裕子 発売日:2016/10
概要
警察官を定年退職した神場智則は、妻の香代子とお遍路の旅に出た。42年の警察官人生を振り返る旅の途中で、神場は幼女殺害事件の発生を知り、動揺する。16年前、自らも捜査に加わり、犯人逮捕に至った事件と酷 似していたのだ。神場の心に深い傷と悔恨を残した、あの事件に――。
かつての部下を通して捜査に関わり始めた神場は、消せない過去と向き合い始める。組織への忠誠、正義への信念……様々な思いの狭間で葛藤する元警察官が真実を追う、日本推理作家協会賞受賞作家渾身の長編ミステリー!
おすすめ点!
警察官が真実を追う、慟哭のミステリー。
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本の雑誌が選ぶ2016年度ベスト10第1位の作品を読みたい方へ!
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著者:柚月裕子 本の書式:単行本 定価:1,616円
柚月裕子さんは、WEB本の雑誌の「作家の読書道」(2015年11月)のインタビュー記事の中で、「作家になろうと思ったのはいつくらいで、どんな経緯だったのですか。」の質問に
(略)子育てが一段落した時に、文芸評論家の池上冬樹先生が山形で開いている「小説家になろう講座」があると知ったんです。受講生が提出したテキストのなかから何篇かが選ばれてみんなで講評するんですが、講師にベテランの作家や編集者の方といった、第一線で活躍されている方が来るんです。(略)その間に、作家の方と池上先生の対談の原稿のまとめをしたこともありましたし、地元のタウン誌のお手伝いの仕事をちょこっといただいたりもしたんです。自分の書いた原稿がタウン誌に載った時、自分の文章が誰かに読んでもらえることが、思っていた以上に嬉しかったんですね。それで「もっと書いてみようかな」という気持ちになって続けていたんですが、やっぱり取材原稿だと、聞いたことを文章に起こす作業なので自分の感じたことが入れられない。でも小説なら、こうじゃないかなと自分が思ったことを表現できるかなと考えたんですよね。それが小説を書きはじめたきっかけでした。原稿用紙20枚くらいのテキストを書いて、はじめて講座に出したんです。そうしたら採用してもらえたんです。その時に読んでくださった講師の方々が、逢坂剛さんと志水辰夫さんでした。
と答えています。文芸評論家の池上冬樹先生や、作家の逢坂剛さんと志水辰夫さんとの出会いが、小説を書くキッカケのようです。
今回は、柚月裕子さんが書いたおすすめ本を紹介しました。もし、自分に合った本があったら、手に取ってみてください。本好きおじさんからの紹介コーナーでした。じゃあまた!
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