福ビル,天神の歴史[福岡ビル思い出交差展]

　福岡ビル（通称福ビル）が解体されることになりました。1階フロアーで「福岡ビル思い出交差展」をやっていました。これをきっかけに、福岡市天神の歴史を知ることができました。福岡ビルにヘリポートを作る構想や、天神にペデストリアンデッキの構想があったのには、少し驚きました。天神の一時代が終わる感じで、パネルを見ました。

　　地域情報おじさん

　福岡のローカルな話題ですが、福岡市都心の天神にある福岡ビル（通称福ビル）が解体されることになりました。それにともない3月2日～31日に「福岡ビル思い出交差展」が開かれていたので、少し前のことになりますが行ってきました。

　天神地区の歴史も紹介され、いろいろ知らないことが多く興味深く見れました。写真など見ている人は、比較的年配の人が多く、懐かしそうにしていました。

　福ビルにてついて

　福ビルの渡辺通側の入り口にあるビルの案内板です。福ビルは、西日本鉄道（西鉄）が所有する地下3階地上10階建の商業ビルで、5 - 6階に西日本鉄道の本社、2 - 3階にTSUTAYA、1階に大賀薬局、とうじ（文具店）、野口コイン福岡天神店、みずほ信託銀行福岡支店、地下に飲食店などが入っていました。屋上もあり、5 - 9月にビアガーデン、10月 - 3月に磯貝めんちゃんこのかきごやに使われていました。

　「福岡ビル思い出交差展」の説明書き

　福ビルの入り口付近に、「福岡ビル思い出交差展」についての説明がありました。

「1961年の竣工から半世紀以上にわたり天神のシンボルであった福岡ビルが、平成から新しい時代へ変わるのと時を合わせ、その58年の歴史の幕を下ろし、新しいビルへ生まれ変わる準備に入ります。長年”福岡ビル”を利用いただき、支え続けていただいた皆様へ、これまでの感謝の思いを込め、「福岡ビル思い出交差展」を開催します。”福ビル”そして天神の思い出を一緒に共有していただければ幸いです。」

　福ビルと天神の歴史

　福ビルと天神の歴史がパネル形式で見れました。

　面白い話として、福ビルの計画当初、屋上に遊覧観光を目的としたヘリポートを作る構想でしたが、近隣施設からの反対運動を受けて中止されたそうです。この中止を受け、10階デッキを含め屋上に、建設当社から夏季ビアガーデンを開いたそうです。また、2-3階は、1966年（昭和41年）から1997年（平成9年）までは、インテリアのニック（NIC）が入っていて、家具や調度品などを販売する市内初の暮らしをテーマにした総合インテリアショップとして、市民に親しまれていたそうです。

　東西、南北に走る路面電車、西鉄福岡高架駅と福岡バスセンター、地下鉄の建設で変わる天神地区の変化も写真で紹介されていました。なお、未来都市としてのペデストリアンデッキ（道路の上を回遊する歩行者専用の空間）の構想など、あったようです。（創立110周年記念誌参照）

　これらを、詳しく見たい方は、下の方に西日本鉄道創立110周年記念誌『まちとともに、新たな時代へ』にリンクを張っていますので、そちらからご覧ください。

　「福ビル街区建替プロジェクトについて」

　西日本鉄道㈱では、福ビル街区（福岡ビル、天神コアビル、天神第一名店ビルを含む街区）において、まず建替計画（福岡ビル及び天神コアビルの建替）を決めています。福ビル街区建替プロジェクトの開発コンセプトは、『創造交差点 meets different ideas』だそうです。新しいビルは、地上 19 階（19-18階にホテル、17-8階にオフィス、4階-地下2階に商業施設）、地下4 階（地下3-4階に駐車場）となり、2019年4 月以降に福岡ビルを、2020 年4月以降に天神コアビルを解体しはじめ、2023年12月第 1 期ビルの竣工、2024年春の開業を目指しています。新しいビルの建物概要は次のとおりです。

建物概要は、地上 19 階、地下 4 階、高さ約 96m、延床面積約 100,000 ㎡の建物で、商業・オフィス・ホテル等のミクスドユース施設（複合施設）を建設いたします。商業フロアは、福岡ならではのライフスタイルを発信することで天神の魅力を高めるとともに、オフィスワーカーの利便性向上に寄与する機能を配置します。オフィスフロアは、九州最大の基準階面積を誇る賃貸オフィスを整備します。ホテルフロアでは、クリエイティブワーカーや外資系ワーカーをターゲットとしたハイクオリティホテルを整備し、ビジネスとの融合を目指します。