みなさま こんにちは
東京 駒込校 高橋こずえ です。
秋は夕暮れ が良い。
というのは、中学の教科書で、
清少納言さんに教えていただきました。
その時は、丸暗記しただけでしたが、
この歳(どの歳？)になると、よくわかります。
夕陽が、前日より ふっと早く傾き始め、
ゆっくりと山の影に沈む前後の、
その様子が、とりわけ美しい季節。
建造物に囲まれた、我が小さな庭でさえ、
鮮やかな夕焼けを浴びれば、
そこに咲く 少量のコスモスが、
何とも言えない微妙な夕暮れ色となって、
花がフワッと浮き出て見えたりします。
秋桜と書いてコスモス。
ここで日本語って便利だな、と思うのは、
秋桜・コスモス・こすもす・COSMOS
どの表記を選択するか、で
言いたいことが 表現できてしまう
ということです。
山口百恵さんの「秋桜」も
別の表記だったら、
受ける印象は まるで違ってくるでしょう。
作詞された当時は、
一般的な表記では なかったので、
さだまさしさんのセンスに感動です。
今風に言えば、神！です。
フラワーデザインとして考える場合、
あなたの表現したいのは、
秋桜ですか？ コスモスですか？
こすもす？ COSMOS?
コンセプトが はっきりしていれば、
他のデザイン要素も決まってきますね。
合わせる植物素材・資材・背景・色……
『秋桜』
干し草で作った器は、昨年の
花阿彌 International Teachers of Floristry
グレゴールレリッシュ日本セミナー
にて、 学んだ
テクニックを おさらいしてみました。
コスモスはメキシコ原産です。
「オール アメリカ セレクション」という
権威ある園芸植物コンクールで、
初めて日本の育種家さんが、
金賞を受けた時の花は、
日本古来のキクでもユリでもなく、
キバナコスモスでした。
それまで無かった朱赤色に改良され、
品種名は 'サンセット'。
世界の方は、原作地メキシコ高原の 夕焼け
を連想し、大絶賛だった そうです。
いと をかし。
