十二単の「襲の色目-かさねのいろめ」と色彩の数値化 | フラワーデザインスクール花阿彌ブログ

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湘南藤沢のインストラクター高橋小百合です。
 
 

 
平安貴族の女房装束の正装は、五衣唐衣裳(いつつぎぬからぎぬも)です。現在も女子皇族の正装です。
単と五衣の色合わせを「かさねの色目」と言い、季節の花の名などが付けられていました。
「紅梅の包」「黄菊」「楓紅葉」「花橘」「女郎花」「撫子」「菖蒲」などなど。
 
 
 
 
紫薄様は源氏物語の明石の上の装束として書かれています。わずかに見えるかさねの色目の美しさを、女房たちは競い合いました。
 
 
 
 
 
紫色だけでも、日本では古くからこんなにたくさんの色別をし名付け、「違いという風雅」を楽しんでいたのです。
 
今ではこの色たちは数値化されていますが、同じ「紫苑色」でも桜井輝子氏の「紫苑色」〜上の方の写真〜は『C55 M75 Y25 K5』
日本色彩研究所の配合では『C72 M80 Y0 K0』となります。
 
桜井氏は2014年、日本で初めてNCS(スエーデン国家規格ナチュラルラルカラーシステム)の認定講師資格を取られた方です。
配合のなかにY(イエロー)とK(ブラック)が足されているのは、より精緻な分析と思われます。
 
 
 
 
五月のHAISの総会でガビ校長から『カラーアイテムの教え方』についてのお話がありました。
ブルーメンシューレにはヨハネス-イッテンの「色相環」のレッスンがありますが、1920年彼がバウハウスで教えていた頃に作られた古典的な色彩論です。
ガビ校長はNCSの説明をしてくださり、その資格に挑戦したいと仰いました。
 
 
 
 
ガビ先生の著書「花色から」にナチュラルカラーシステムの数値や色相環などが詳しく紹介されています。
 
「このシステムは、ある一つの混合色のなかにどれだけの配分で基本色が含まれているかを示し、さらに彩度の度合い、その上に黒の部分、白の部分の配分まで表示してくれます。
ナチュラルルカラーシステムを用いることで、その色がどのように成り立っているかを確認することができ、感覚的な評価に陥ることがなくなります。」
 
花の各部分の色の基本色(赤、黄、青、緑)と白、黒の配分を感覚として分析する目を養うことは、楽しい学びです。
そして、数値化されたもので確認して、又観察に戻るのも知の喜びでもあり、創造への階段です。
 
 
 
 
ガビ校長の外国人への色彩レッスンに使われた教材はリボンなのですが、これは布を手で裂いたものです。私は、平安貴族の几帳を思い出しました。
 
自然を深く見つめ、そのなかに身を置く「幸せ」から生まれた麗しい名前の伝統色を持っている日本人の美意識を、私たちは遺伝子として受け継いでいます。
 
レッスンでは黄金比(8:5:3)を目安に作品を作ることが多いのですが、モノサシでは計らないので出来上がりが白銀比(7:5:3)になっていることがよくあります。
 
 
ドイツと日本の花文化の融合が花阿彌ブルーメンシューレです。
    わかりやすいから上手くなる
    アカデミックだから知識が深まる
    ヨーロピアンフラワーデザインが身につく
    スクールです。
 
    *因みに花阿彌のロゴはC35 M93 Y8です。
 
     参考文献 「平安文様} 八條忠基
                          「日本の美しい色と言葉』
                                                       桜井輝子
                          「日本の伝統色」 
                                            和の色を愛でる会
                          「花色から」
                                             ガブリエレ久保
              
                                     

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