日本テレビドラマ「明日、ママがいない」に抗議

今月１５日から始まった日本テレビ系列の水曜ドラマ「明日、ママがいない」で
「養護施設の子どもや職員への誤解偏見を与え、人権侵害だ」として、
放送中止を申し入れると明らかにした。

キャッチコピーは、
「捨てられたんじゃない、わたしたちが捨てたんだ。」
「今、君の隣にママはいますか―?」。

申し入れは、親が育てられない子どもを匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」
（赤ちゃんポスト）を設置する熊本市の慈恵病院。

ドラマのあらすじが、芦田愛菜ちゃん演じる「ポスト」のあだ名の由来が
赤ちゃんポストに捨てられていたことに由来しているという脚本で、
慈恵病院は「人権侵害になる」と批判した。


「赤ちゃんポストは、諸事情のために育てることのできない
新生児を親が匿名で養子に出すための施設の総称で、
日本では唯一、熊本市にある慈恵病院がこのシステムを採用している。
２００７年から運用されているこのシステムは、
新生児の遺棄は減ったものの身勝手な利用も増え、
「安易な預け入れにつながっている」との指摘指摘もある。

「留学するから育てられない」
「世間体があるから戸籍には入れたくない」

中には後見人が幼児を預け相続した財産を着服していた例もあるという。

預けられた子供のうち約１０％は障害を持った子供だそうだ。

預けられた子供たちは、児童相談所が県内の乳児院や保護施設に移され、里親と暮らす子供たちもいる。

開設から８０名あまりの子供たちが、赤ちゃんポストに預けられている。



ドラマの視聴者からも賛否両論に分かれ、あくまでもドラマとして楽しむか、
事実とかけ離れていると配慮を申し出る意見もある。