アイパーリーゼントです。
ピタッと決まればかっこいいけど、でこぼこしてるとちょっと切ない。誤魔化しの効かないスタイルです。
まず大事なのは左右対称である事です。
ところが、この一丁目一番地がとても難しい。
何故ならば、まず、頭の形が綺麗な卵形の人など滅多にいないからです。
大抵頭蓋骨のどちらかが凹んでいる。あるいは出っぱっている。
それをあたかもそんな事ありませんでしたよ、と言うようにかけなくてはいけない。
更に言うと、凹んでいる箇所の毛流れが地肌に張り付くように生えている。結果、ボリュームが出にくい。
「アイパーなんだから寝てくれれば良いじゃない」
ちょっと待ってください。
アイパーは寝かす技術であると同時に膨らます技術でもあるのです。
とりわけ、軟毛はボリュームがなかなか出ない。セットした時は良くても玄関を出る時には早速寝始めている、と言う経験がある方は結構いらっしゃるのではないでしょうか?
そしてリーゼントの象徴でもあるボンバドール。(前髪のひさしです)
ここは、軟毛、硬毛に拘らずボリュームが必要になってきます。
と言うわけで、ボリュームを出したり、抑えたり、あるいはその真ん中あたりを狙ったりなどなどを組み合わせて、左右対象にするようにかけていきます。
さて、こちらのお客様。
人生初のパーマがアイパーリーゼントご希望ということでした。
いろいろなステップを一気に飛び越えてのチャレンジ。
その心意気にエールを送りたい。
しかしそのチャレンジも大成功だったのではないでしょうか?
ずいぶん昔から
「アイパーリーゼントかけていましたよ」
と言うようなフィット感があります。
ありがとうございました。