東京都/中野区「都立家政駅」界隈の無人化見聞録-4から更に先へ進むと、この無人の建物があった。

戸建ての調剤薬局である。

実を云うと、この調剤薬局の無人化をこの見聞録でかなりの数見ている。それはそうしたことに疎い私には、ある種驚きでもあった。この社会は商売の種類で、無人化など関係ないと分かっていても、他人様の命に係わることを続けている調剤薬局がなぜ無人化するのか、理解するのには妙に時間がかった。他人様のお命と、「店を続ける」との間に合理的な理屈などあるわけでがないのに、そこらあたりが全く理解出来ていなかった。だいたい、若い時に調剤薬局に詳しかったり、家業でも無いのに、薬剤師になりたい奴なんて、あまり信用したくない。いやそんな大した事柄ではなく、興味の対象外でしかなかった。

 

今、街中の多くのドラッグストアーは調剤薬局を兼ねている。高齢化が進み、みんな病院に行くから、巷の調剤薬局の需要も高まっているのかもしれない。

 

誰でも病気やケガは嫌だから、病院に行き、薬局で処方箋を元にも薬を貰う。

そんなことが、どちらにしてもいつまでも続く訳が無いのに、不思議といつまでも続くような錯覚にとらわれる。命とはそうした側面をいつもひた隠しにしている。

それは幸せの証なのか、それとも悪魔の所業なのかは・・・本当のところ、よく分からない。

 

そして、街中の調剤薬局もまた入れ替わって行くようだ。

撮影日:令和6年6月15日