東京都/練馬区「桜台駅」界隈の無人化見聞録-7から更に先へ進むと、この無人の建物があった。

生活道路側から見渡すと、玄関が見当たらない。2階へ上がる外付け階段下あたりに1階の玄関があるのかもしれない。門扉があるので見渡せない。

 

外付け階段は多くの場合は2階の貸室やアパート部への動線であることが多いが、ここはその造りからして、やや違っているように見えた。貸しもの用ではなく、住居としてのそこへ用に思えた。だとすると、1階は何かの作業場のような仕様になっていたのかもしれない。それだと、外来の少ない仕事場であれば、このような見た目の建物も理解が出来た。

他人様のそんなことを勝手に「理解出来た」と思い込んでも何一つ意味は無い。別にこの無人化見聞録は大仰な意味合いなど最初から一つも無いので、それでも構わない。「見ること」が唯一で、最も大事なことなのだ。

 

いつも思うことだが、無人化した民家の2階ベランダは独特の風景に見える。

私自身はオンボロ長屋育ちなので、洗濯物を干す「ベランダ」と云うものへの郷愁は何一つない。だからこそ、何一つも用事とされない、今のそうした嘗ての「家族」に賑わいが感じ取れるそこが、やっぱり妙に不思議でならないのだ。

撮影日:令和6年5月3日