東京都/練馬区「桜台駅」界隈の無人化見聞録-6から更に先へ進むと、この無人化した建物があった。

でも、これはいったい何?

住居のようでもあるが、そうではなさそうでもある。

では「飲み屋」のような飲食店だったのだろうか。しかしそれもまたよま分からない。

そして、どちらが表か裏かよくわからないが、シャッターが降り、郵便受けが設置された側の脇に一つのホワイトボードのようなものが取り付けられていた。が、そこには何も記されていない。そしてそのホワイトボード脇には、何某かが剥がされ痕跡だけがくっきりと残っていた。そうしたことだけが私の目を引いた。

 

だが、ここが生々しく「生きていた」ときは、たったこれだけで何かが伝わったのかもしれない。

だけど、今ではこれではなにも伝わらない。人々は何かを伝えたくて生きているように思われがちだが、それはいろんなことがそれなりに動いているときに感じることで、「終わり」を迎えるときは、そうしたベクトルは突然あらぬ方角へ向かうか、ベクトル自体が消えうせる。

 

最後はみんな「冬の花」へと行き着くのだろうか。

撮影日:令和6年5月3日