東京都/練馬区「桜台駅」界隈の無人化見聞録-4から更に先へ進むと、この無人の建物があった。
戸建てで住居兼用の店舗であったようだ。
商売は「鑑賞魚」とあり、その後に以下のように記されていた。
「珍味堂」と。
屋号と取り扱い所品とが、妙に不釣り合いだ。でもそれはたかが「屋号」過ぎない。
今どきの横文字を並べただけの意味不明店名より数段ましかもしれない。だって「珍味」は意味が分かる。ただ不釣り合いなだけでしかない。たぶん屋号にするぐらいだから「珍味」或いは「珍味堂」には何某かの思い入れのようなものがあったのだろう。
別に観賞魚を食べていけないことはないだろう。
ドジョウだって観賞魚と思えばそうだし、美味しい食材と云えば、またそうである。鯉だって、鮒だって、フグだって、アンコウだってそうだろう。外国産のピラニアも食べられると云う。観賞魚と「珍味」にそんなに明快な区別は無いような気がする。
ここで何度も書いているが、私は何故か子供の頃からイナゴの佃煮が大好きだ。
ずいぶん前、どこかで「野鳥料理」というのを食べた。
本当に日本に生息する純粋な野鳥だったかどうかは不明だが、「合鴨」と云って、アビルを食わされているよりましだろう。
私は、子供の頃、ほんの一時、天然ウナギを飼っていたことがある。
みんな妙な過去を持っている。
撮影日:令和6年5月3日