東京都/練馬区「桜台駅」界隈の無人化見聞録-2から更に先へ進むと、この無人の古アパがあった。
無人化してからだいぶ月日が経つのだろうか、外壁が汚れたり、くすんだり、塗装が剥げたりしていた。
だが、嘆いても仕方ない。これが年月を経た無人化建物の通常の姿なのだ。
脇の小径を進んだ先にもほぼ同じ容姿の古アパが垣間見られたが、それがどうなっているのかは生活道路から散見出来たに過ぎない。他人様の地べたなので、当然立ち入れない。
この2つの古アパが同じような年月を経ていれば、そこには嘗てそれなりの数の人々が一時生活していたと思われる。
当然、そのころはこれほど古くはなっていなかっただろう。
脇の小径を通って、奥のアパートに出入りする人々、そして手前のアパートで日々を過ごす人々・・・。
それは全てが偶然に過ぎないのだろうが、それでも挨拶ぐらいはあったかもしれない。
古アパと、日々の挨拶。
それは良き時代の日常だったのだろうか、それとも下剋上への微かな期待だったのだろう。
撮影日:令和6年5月3日