東京練馬区「練馬駅」界隈の無人化見聞録-2から更に先へ進むと、この無人の建物があった。

この建物については、正面からの写真がありません。

どれも裏側から写したものです。

母屋を囲うブロック塀はずいぶんと汚れ、あまりきれいではない苔が薄汚れて蔓延っていた。何かそうしたし条件下にこのあたりはあったのだろうか。

母屋も本来は安での横板張りだったようだが、経年劣化なのだろうか、一部はブリキ貼りになっており、それもだいぶ錆びついていた。そして私の最も目を引いたのは、この建物の正面あたりと思われる場所から天高く空に伸びていたケヤキのような樹木である。ケヤキは都市部ではよく見かける樹木だが、土地が狭い都市部の民家庭先で見ることは少ない。大きくなり過ぎるのだ。

だが、この樹木の新芽・新葉の季節はとても美しい。それはそうした季節、街路樹として植えられている木々を見れば誰もが納得する。でもそれは見上げないと分からない。東京スカイツリーは見上げるが、ケヤキの新芽・新葉の季節、それを見上げている人々は殆どいない。もうすぐ春がやってくるから見上げてほしい。

だが、ケヤキが美しい樹木の代表格とは中々言い難い。それでも都市部等の街路樹として数多く植えられているのにはそれなりの理由がある。みなさん、少し考えてみてください。

 

それはそうと、古い民家の庭先に大きく育ったケヤキが一つ。

何だかお伽話のような、それとも何かいかがわしい呪い話のような・・・。

ここのケヤキはずいぶんと長い間剪定など一切行われていないようで、場末に咲く「黒鳥」の羽根が開いて飛び去っているかのように見えた。

そうして、誰もいなくなったのだろうか・・・。

撮影日:令和6年2月23日