東京都/中野区「都立家政駅」界隈の無人化見聞録-12から更に先へ進むと、この無人の建物があった。

一つの建物を2つに区分し、それぞれを貸し出し、そしてそれぞれが営業していたのだろう。

片方は「季節料理」と記された飲み屋で、もう片方はよく分からなかったが、降ろされたままのシャッターには落書きがされていたが、側壁からは太い排気ダストが伸びていたのを考えると、やはり飲食店だったと思われた。

 

建物自体は時の経過と共に、蔓性植物覆われていた。

こうした姿の無人化建物をこれまでどれだけ数多く見てきただろうか。

それでいえば、この覆われ方はまだ相当にましな部類だ。

前面のそれは葉がほぼ枯れていたが、側面のそれはまだ青々としていた。

 

私は植物の中で、「草」が好きだ。木々に対して、草は「草本」等と呼ばれるが、ただの草が一番いい。

里山地区をぼんやり歩いていると、そこいら中が草だらけなのが一番良い。

短パンに「魚サン」で草むらを歩いていると、刺植物が刺さったりもするが、それもそれで良いのだ。

今は去年の梅雨時期に少なかった大好きなツユクサが今年はそれなりに咲いている。この青花は驚くほど美しい。

そして、本格的な開花期は秋なのだが、毎年今頃から一部ではノアザミも咲き始める。これも大好きな花なので、決して踏み潰したりはしない。

 

だけど、こうした無人化した建物にまとわりついているつる性植物などはあまり興味がない。

それと同時に花をやたらめったらと植えている民家の庭先も、そして空っぽのプランターなどが放置された無人化民家もまたたままらない。

撮影日:令和6年6月15日