土を出来るだけ避けても、避けられないのが水回り。家の中の肺MAC症の原因菌を少しでも減らせるなら、減らしたいと思いますよね。

 

そこで、MAC菌の殺菌に関する研究をご紹介します。

 

(アメブロの携帯アプリからですと、表が小さ過ぎて読めないかも知れません。その場合はブラウザで読むか、パソコンやタブレットなどでご覧ください。)

 

 

肺MAC症の原因菌、アビウム(M. avium)とイントラセルラーレ(M. intracellulare)の、殺菌*にかかる時間を表にしました1)

 

単位:秒(論文を元に分・秒に換算)
*ここでの殺菌は、90%の不活性化を意味する
**70℃の結果は、他の温度での結果と条件が異なる


”この実験結果を、複雑な日常生活環境にそのまま当てはめるのは、問題がある。”と、論文の著者たちは言っています。

 

確かに、研究室と私たちの暮らす環境では、色々な違いがあるかも知れません。私たちの生活環境には、もっと色々な種類の菌がいて、お風呂場にはカビ、水垢、石鹸カス、油汚れなど色々あり、もっと複雑です。そのような環境下では、必ずしもこの実験通りに殺菌できるとは限りません。


この実験結果と実際の生活環境では、やはり違うのではないかと言う事を、示唆するような研究もあります。

 

一気に書く事が出来ないので、それは後日改めてご紹介したいと思います。


私は肺MAC症の診断前は、給湯器の設定を45℃にしていました。診断後にこの研究内容を知り、我が家の給湯器の最高温度60℃にしました。


ですが、我が家の浴槽の設定温度は最高45℃なので、悩んでおります。昭和の時代の、気づくと沸騰してしまっていたお風呂が恋しいです。

 

 

参考文献 
*参考文献&引用は整理の都合上、APAやAMAのスタイルを交ぜた、独自スタイルです。


1)Schulze-Röbbecke R, Buchholtz K. (1992). Heat susceptibility of aquatic mycobacteria. Appl Environ Microbiol, 58(6):1869-1873. doi:10.1128/aem.58.6.1869-1873.1992
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC195697/pdf/aem00047-0083.pdf  2022/12/05閲覧