バイロン初制覇、ボウマンの1-2。チャステイン焦り、自滅(NASCAR開幕戦:デイトナ500) | 日日不穏日記・アメブロ版

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 3ケ月のシーズンオフを経て、遂にNASCAR開幕戦:デイトナ500がやってきた。フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナルスピードウェイでの開催。1959年に第1回大会があり、今年で回目。2.5マイル(4.02km)を200周(804.67キロ/65+65+70周)の3ステージ制。ピットロードは55マイル、フューエルウィンドウは40~44LAP。

 言うまでもなく、歴代最多勝は、<キング>リチャード・ペティ(1935~)の7勝だが、2位がケイル・ヤーボロー(1939~)の4勝、3位となる3勝には、ジェフ・ゴードン(1971~)や、現役のデニー・ハムリン(1980~)が入っている。現役では、他にマルチウィンのドライバーはいない。

 ここ3年でも、マイケル・マクダゥエル(1984~)、当時ルーキーのオースティン・シンドリック(1998~)、リッキー・ステンハウス・ジュニア(1987~)と、強豪チームや、キャリアのあるドライバーが優勝しているわけではないので、デイトナ500の優勝者は読めない。

 Duel 1は、タイラー・レディック、Duel 2をクリストファー・ベルといずれもジョー・ギブス・レーシングのドライバーが優勝し、PPはジョーイ・ロガーノが29回目の獲得、マクダゥエル、レディック、ベル、チェイス・エリオット、オースティン・シンドリック、アレックス・ボウマン、ハムリン、カールトン・ホセバー、ジョン・ハンター・ネメチェックのトップ10。BJ・マクラウドと、JJ・イエリーが予選落ち。



 レースは、開催日の18日は雨で翌日に順延。ブッシュライト・クラッシュ同様、今年のNASCARは、雨に祟られているなぁ☂。フルレースリプレイが始まった。FOX姉さん、ジェイミー・リトルが、スタートコマンドを務める、元WWEのスーパースターで俳優を務めるロック様こと、ドウェイン・ジョンソン(1972~)にインタヴューをしている。

 スターティンググリッドは、相変わらずアメコミ仕様。ドライバーの交代で新しい顔も見える。実況席には、お馴染みマイク・ジョイにクリント・ボウヤー、去年を以て引退したケビン・ハーヴィックのメガネ姿も見える。去年は、トニー・スチュワートが頻繁にコメンテイターをしていたから、今年はハーヴィックが代役を務めるのだろう。

 バックアップカーなどでリアに下がるのは、カイル・ブッシュ、ノア・グラグソン、ライアンブレイニー、ウィリアム・バイロン、ダニエル・ヘムリック、カズ・グラーラは、エンジン交換での後退になっている。1日延期になったものの、さすがデイトナ500観客席はほぼ満席に見える。

 ロガーノとマクダゥエルのフロントローでグリーンフラッグ。ロガーノがリード、マクダゥエル、ベル、レディック、シンドリックが続く。5LAP、ハリソン・バートンとホセバーがコンタクトして、いきなりのコーション。スピンしたバートンは、ライアン・プリースら5台が巻き込まれている。



 3ワイドでアウトにいたブラッド・ケセロウスキーにプッシュされたネメチェックにヒットされたバートンに後方にいたホセバ―が、Tボーン、後方にいたオースティン・ディロン、ジミー・ジョンソン、グラーラを巻き込み、バートンはヘビーダメージ。バートンとホセバーは早々に姿を消した😢。 

 リードラップカーが一斉にピットイン。12LAP、ステイアウトしたベルとブレイニーのフロントローでリスタート。もう1台のステイアウトはヘムリック。ジョンソンは2周遅れ、ディロンも姿を消している。32LAP、ベルがトップをキープしていたが、ブレイニーが先行し、リードチェンジ。

 41LAP、ベル、ブレイニー、ロガーノ、シンドリック、ケセロウスキー、ヘムリックらがピットイン。44LAP、ロガーノは28位で、27位のアンソニー・アルフレードに大きく引き離されている。それより上位の26台がステイアウトなのだろう。

 チェイス・エリオット、カイル・ブッシュ、バッバ・ウォレスのトップ3。51LAP、トップ集団が、マクダゥエルとブレイニーをラップダウンに。56LAP、エリオット、カイルらシボレー勢が一気にピットイン。コーションがあったとは言え、よくここまで走り切れたもんだ・・・いや、1度目のコーションでピットストップしているかもしれない😲。

 57LAP、ウォレスやハムリン、タイ・ギブスなど、トヨタ勢がピットイン。グラグソン、トッド・ギリランド、ジョシュ・ベリー、ジャスティン・ヘイリー、デヴィッド・レーガンのトップ5に変わる。62LAP、レーガンとプリースはいるが、事実上は、カイル、バイロン、エリオット、ダニエル・スアレス、カイル・ラーソンが事実上のトップ5。



 63LAP、カイル以下のトップ集団がレーガンとプリースを一気に抜いていく。ファイナルラップ、カイルをエリオット、ラーソン、アレックス・ボウマンのヘンドリック軍団が一気に抜いていく。エリオットはラーソンとロス・チャステインの猛攻を辛うじて凌ぎ、ステージ1を制した。

 ボウマン、カイル、ハムリン、ウォレス、マーティン・トゥレックス・ジュニア、スアレスのトップ10。AJ・アルメンディンガーがフリーパスを獲得し、リードラップに戻る。リードラップカーが一斉にピットイン。燃料に問題はないが、さすがにタイヤ交換は必要なのだろう。

 カーナンバー10のグラグソンが、スミスフィールドのスキームでなくなり(撤退)、ブッシュライトはチャステインに。ハント・ブラザース・ピザは、ロガーノのマシンにペイントされているらしい。ハーヴィックは好きなドライバーではなかったが、ロガーノは、輪をかけて・・・ゴホンゴホン🤧。大丈夫か、スチュワート・ハース。

 カイルはぺナルティで後退。6(71)LAP、ラーソンとベリーのフロントローでリスタート。72LAP、ロガーノがアウトから、トップ2を捉え、レースをリード。徐々に日が落ちてくる。この時間のデイトナも美しい。トップのロガーノにヘイリ―、ギリランドの意外な顔ぶれが食い下がっているのが、面白い。



 93LAP、マクダゥエルが5周遅れに。フロントローにいたのに、それは今や昔。39(104)LAP、ギリランドがしばらくトップをキープ、ロガーノ、トゥレックス、ヘイリー、レディックのトップ5。44(109)LAP、カイルのプッシュでウォレスが、ギリランドをパスして、リードチェンジ。

 すぐにカイルがトップに立ち、プリース、ウォレスを従える。47(112)LAP、プリース、ウォレス、ネメチェックらフォード、トヨタ勢がピットイン、ベリーはスピンし、後ろ向きで給油をする。50(115)LAP、トップのカイル、ブレイニー、シンドリックら、シボレー、フォード勢がピットイン。

 これでラーソン、エリオットのヘンドリック1-2。57(122)LAP、シンドリック、カイル、ブレイニー、バイロン、スアレス、アルメンディンガーの6台が3列目までを占める。ファイナルラップの最終盤、シンドリックの後ろにいたブレイニーがインから抜き、そのままトップでチェッカー、ステージ2を制した。

 シンドリック、カイル、スアレス、レディック、バイロン、ウォレス、アルメンディンガー、リッキー・ステンハウス・ジュニア、クリス・ブッシャーのトップ10。ステージ2が終わり、完全に日が落ちたように見えるが、反対側はまだ夕方だ。スーパースピードウェイは広い。ギブスがフリーパスを獲得。

 リードラップカーが一斉にピットイン。いずれも4タイヤチェンジだったが、カイルの左フロントタイヤが、よく締まっておらず、白煙から火花が飛ぶ状況に。幸い、ホイルが外れることはなく、再ストップでタイヤを装着。カイルの<アレ>は、デイトナ500で初めて勝ち、連続勝利記録を20年に延ばすことだ。まだファイナルステージがある、先は長い。



 137LAP、シンドリックとウォレスのフロントローでリスタート。トップ10圏内にいるチャステインのブッシュライトのペイントスキームには既に慣れてきた気がする😅。142LAP、アルメンディンガーがトップに立つ。2位には、チームメイトのダニエル・ヘムリックが浮上し、カウリグ・レーシングの1-2に。

 コリー・ラジョイ、カイル、ハムリンと目まぐるしくトップが変わる。162LAP、カイルがインからアウトにラインを変え、バランスを崩しウォールにヒット。減速したことで、後方のベルに軽くヒットされるが、大事には至らず。その後、ロガーノがトップに立つ。

 179LAP、ギブス、ヘムリック、アルメンディンガー、ラジョイら、トヨタ、シボレー勢5台がピットイン。180LAP、ベル、トゥレックス、レディック、エリック・ジョーンズ、ウォレス、ネメチェックなどトヨタ勢が入る。続いてハムリン、カイル。

 182LAP、ロガーノ、レーガン、ブレイニー、シンドリックなど、トップ勢のフォード、シボレー勢がピットイン。最後にチャステインやヘンドリック勢4台が一気にピットに向かい、サイクルは一段落する。結局、トップに立ったのは、最後のグループで、リーダーはチャステインに。

 186LAPに去年のウィナー、ステンハウスがチャステインを捉え、リードチェンジ。この局面で出てくるのは、さすが、スーパースピードウェイを得意にするだけのことはある💪。192LAP、アウト側にいたボウマンが、チームメイトのバイロンをプッシュし、スピンしたバイロンが、ブラッド・ケセロウスキーにヒット、さらにロガーノとブレイニーにTボーンとなり、後方車両の多くが巻き込まれるビッグワン発生🔥。4回目のコーションとなった。



 巻き込まれなかったのは、トップのチャステインだけで、この惨状にレッドフラッグとなった。ロガーノ、ブレイニーはすぐにマシンを降りている。ラーソン、ケセロウスキー、ノア・グラグソン、ハムリン、ブレイニー、チェイス・ブリスコー、ブッシャー、マーティン・トゥレックス・ジュニア、ロガーノ、ギリランド、プリース、ジョーンズ、レディック、ステンハウス、ギブス、アルフレード、スアレスの18台が巻き込まれ(下線はリタイア)、7台がリタイアしている。 

 ブレイニーとケセロウスキーがインタヴューを受けていたが、ケセロウスキーは既に40歳。2012年のチャンピオンだから、随分と歳を重ねたと思う。今はチームオーナーでもあるし、自分のリタイアもそうだが、財政面のことも考えているのかもしれない。エリオットのクルーチーフ、アラン・グスタフソンもカイルの初優勝の時は若々しかったが、さすがに19年前。中年のおっさんになっている。

 15分27秒でレッドフラッグは解除され、コーションに。<元凶>のボウマンや、ヒットされたバイロンのダメージは少なく、チャステイン、バイロン、ボウマン、シンドリック、エリオットのトップ5。チームごとの勝利では、ペティ・エンタープライゼスが9勝、ヘンドリック8勝、ウッドブラザース5勝、ジョー・ギブス4勝だとか。



 ヘンドリックは今年でチーム創設40周年にあたる。最多タイの9勝を決めたいところだ。ペティは、最多7回のリチャード・ペティ、父のリー・ペティ(1914~2000)、1970年に優勝したピード・ハミルトン(1942~2017)で9勝、ヘンドリックは、ジェフ・ゴードン3勝、ジミー・ジョンソン2勝、ダレル・ウォルトリップが1勝を挙げている。

 ウッド・ブラザースでは、ヤーボロー、AJ・フォイト(1935~)、デヴィッド・ピアソン(1934~2018)のような歴史に残るレジェンドが勝利を挙げている。カイルは7位でまだチャンスはある。チャステイン、バイロン、ボウマン、シンドリック、エリオット、ベルのトップ6で、カイルは7位にいる。

 トラックハウスのオーナー、ジャスティン・マークスが、コーションラップを見守る。197LAP、チャステインとバイロンのフロントローでリスタート。199LAP、イン側のバイロンがシンドリックらのプッシュで大きくリード。バイロン、シンドリック、ラジョイのトップ3。チャステインはミドルラインで苦しい。

 ファイナルラップに入ったところで、バイロンがシンドリックとチャステインをマシンを左右に動かしてブロック、チャステインはミドルラインに戻る時に、シンドリックとコンタクト。2台はスピンし、コースアウト。そのままコーションチェッカーとなり、バイロンが、デイトナ500を初制覇🏆。通算11勝目を挙げ、開幕戦でプレーオフ進出を決めた。



 バイロンは、チェッカーを受け、バーンアウト。ボウマン、ベル、ラジョイ、ラジョイ、ウォレス、アルメンディンガー、ネメチェック、ジョーンズ、グラグソン、ブリスコーのトップ10。バイロンはボンネットをバンバン叩き、喜びを爆発させて、チェッカーフラッグを受け取り、待ち受けるクルーたちの祝福を受けて抱きつく。

 リトルのインタヴューを受けるバイロン。放送用機材をつけている分だけ、リトルの方が身長が高く見える😲。インタヴューを終え、待ち構えていたリック・ヘンドリックとハグ。クルーチーフにも抱き上げられる。「子供の頃にゲームで遊んでいたデイトナ500で勝てたなんて、本当に信じられない!」「今年は証明すべきことがたくさんあるが、これは明らかに良いスタートさ」(オートスポーツに依る)。

 一方、チャステインは、「変な言い方だけど、僕たちはすべて正しくやったのに(ボトムラインへ移ろうと)左折するときにアグレッシブすぎたので、もっと待つべきだったかもしれない」と反省しきり(引用:同)。ボウマンは、2位フィニッシュにも満足気。ビッグワンのトリガーになったこともあり、バイロンと自分が無事だったのは、不幸中の幸いだろう。

 ゴードンもクルーたちとハグしているが、大分太ったなぁって感じ。逆に痩せたスチュワートを見習ってほしい。11位ラーソン、12位カイル、14位エリオット、15位トゥレックス、16位へムリック、17位ギブス、18位ブッシャー、19位ハムリン、21位チャステイン、22位シンドリック、23位プリース、25位ベリー、28位ジョンソン、29位レディック、30位ブレイニー、31位ステンハウス、32位ロガーノ、33位ケセロウスキー、34位スアレスと言うところ。

 カイルの初のデイトナ制覇<アレ>は来年に持ち越しに(リチャードチルドレスとの契約どうなってるんだろ)。悪いことは忘れて、20年連続優勝の次の<アレ>に切り替えよう。デイルシニアの年齢(49歳)まで頑張れば、デイトナ制覇は出来る・・・かも😅。次戦はスーパースピードウェイもどき、のアトランタ。今シーズン、抜け出すのは誰だろうか。