ブレイニー、初の戴冠。チャステインが最後まで抑え切り、2勝目(NASCAR最終戦:フェニックス) | 日日不穏日記・アメブロ版

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gooで公開している同名のブログ(主に身辺雑記)とは別にモータースポーツに特化して立ち上げたブログ。現在はNASCAR推し。YouTubeで全36戦を追いかけます。オフシーズンは、他のモータースポーツの記事も書きます。

 NASCAR第36戦(最終戦)フェニックスは、アリゾナ州アボンデールのフェニックス・レースウェイで開催される、NASCAR Cup Series Championship Raceは、ホームステッドに代わって、シーズン最終戦になった2020年からSeason Finale 500と変わり、翌年から、現在の名称となっている。

 1マイル(1.6キロ)を312周(312マイル/499.2キロ)を60+125+127周の3ステージ制で争う。フューエルウィンドウは、90~94周、ピットロードスピードは45マイル。PPは、ウィリアム・バイロンで、今シーズン5回目、通算12回目の獲得。マーティン・トゥレックス・ジュニア、ケビン・ハーヴィック、カイル・ラーソン、バッバ・ウォレスのトップ5。

 コンテンダーは、バイロン、ラーソン、クリストファー・ベル(13位)、ライアン・ブレイニー(15位) の4人に絞られ、プレーオフポイントはリセットされ、最上位でフィニッシュしたドライバーがチャンピオンになるシンプルなスキーム。秋のフェニックスでの最多勝は、言うまでもなくハーヴィックで4勝。

 2006年、2012~14年まで3連覇し、春のレースの5勝と併せ、トップ5、トップ10、最多リードラップと全てでリード。2011年と19年に改修がされ、19年の改修以降には、ハーヴィックの優勝はない。チャンピオンシップ4への出場は、2年連続2回目のベル、2021年のチャンピオン獲得以来、2回目のラーソン、ブレイニーとバイロンは、初になる。

 リチャード・ペティの姿も見える。御年86歳だが、足取りは軽く元気そうだ。ハーヴィックは、引退と共にスチュワート・ハースレーシングとのスポンサー契約を打ち切る、ブッシュライトのペイントスキーム。オッズはラーソン+250、バイロン+275、ブレイニー+325、ベル+450になっている。数字だけなら、ヘンドリックの2人が一歩リード。

 春のフェニックスを制したのは、バイロンで、去年の秋のレースは、当然、チャンピオンになったロガーノが優勝している。ラーソンは、ジェフ・ゴードン、リック・ヘンドリックと。ブレイニーは、オーナーのロジャー・ペンスキー(ペティと同じ86歳)と話し込む。



 スタートコマンドは、ペティ、ラスティ・ウォレス(1989年チャンピオン)、ボビー・ラボンテ(2000年チャンピオン)、カート・ブッシュ(2004年チャンピオン)の4人のチャンピオンほかのメンバーでスタートコマンド。バイロンとトゥレックスのフロントローでグリーンフラッグ🏁。

 バイロンがリード、ハーヴィック、ラーソン、トゥレックス、ウォレスが続く。ベルは15位、ブレイニーが16位。2017年に最初にステージ制が設けられた2017年のCamping World 500は、75+75+162周というステージ分けだった(オーバータイムの末、ライアン・ニューマンが逃げ切った)けど、今は、随分変わったなぁ、と思う。

 40LAP、バイロンが依然リード、ハーヴィック、ウォレス、ラーソン、ロス・チャステインのトップ5。ベルが10位、ブレイニーが12位とポジションアップ。43LAP、チャステインがインからラーソンをパスし、4位に浮上。52LAP、ブレイニーが、デニー・ハムリンを抜き、トップ10入り。4台は全て、トップ10圏内に突入する。

 バイロンは、終盤ハーヴィックに迫られたが、何とか逃げ切り、ステージ1を制した。ハーヴィック、チャステイン、ウォレス、ラーソン、マーティン・トゥレックス・ジュニア、クリス・ブッシャー、エリック・ジョーンズ、ベル、ブレイニーのトップ10。JJ・イエリーがフリーパスを獲得。

 リードラップカーが一斉にピットイン。バイロン(0/4)、ハーヴィック(0/4)、チャステイン(0/4)、ラーソン(+1/4)、ブッシャー(+1/4)のトップ5。ブレイニーとベルは8、9位。9(69)LAP、バイロンとハーヴィックのフロントローでリスタート。

 バイロンがリード、ハーヴィック、チャステイン、ウォレス、ラーソンが追う。17(77)LAP、バイロンのリードは続き、ハーヴィック、チャステインを挟んで、ラーソン、ブレイニー、ベルのコンテンダー4人がトップ6に顔を出している。ここまではバイロン無双だが、チームメイトのラーソンに加え、ポジションを上げてきたブレイニー、ベルは見逃せない💦。



 93LAP、差を詰めてきたハーヴィックがアウトからバイロンを捉え、リードチェンジ。97LAP、何度もラーソンに仕掛けていたベルに対し、6位のブレイニーがインに切り込み、3ワイドとなって、ラーソン、ベルの2台を一気に捉えて、4位に浮上。ベルも続き、ラーソンはコンテンダー最下位の6位にドロップ。

 さらにブッシャーもラーソンをパス。ただ、チャステインとブレイニーは、2秒以上離れていて、簡単には届かない。42(102)LAP、ハーヴィックがリード、チャステイン、バイロン、ブレイニー、ベルのトップ5。ノンコンテンダーが、1-2なのは、現行のフォーマットになってからは初。

 チャンピオンが誰になるにせよ、ラストレースになる、ハーヴィックに勝って欲しいのが、率直な気持ちだ。47(107)LAP、ブレイニーがインから、バイロンをパスし、3位に浮上。コンテンダー4人の中でトップになる。49(109)LAP、ベルが、ブレーキトラブルでウォールにクラッシュ!。

 ハードダメージで2度目のコーションとなる。ベルはこれでリタイア。チャンピオンシップ4の一角が消えた。優勝はともかく、完走はして欲しかったのだが😢。リードラップカーが一斉にピットイン。ハーヴィック(0/4)、チャステイン(0/4)、バイロン(+1/4)、ブッシャー(+1/4)、ラーソン+1/4)のトップ5。

 57(117)LAP、ハーヴィックとチャステインのフロントローでリスタート。チャステインがリード、ハーヴィック、ブッシャー、バイロン、トゥレックスのトップ5。74(134)LAP、オースティン・シンドリックが、ターン4でウォールにヒットし、右リアをパンクさせ、ピットロードへ。シンドリックは、去年のデイトナ500ウィナーだけども、それ以来、パッとしない。ウッド・ブラザース・レーシングのハリソン・バートンもそうなんだけど。

 まぁ、トラックシリーズでさえ、満足に結果を出していない、マット・ディベネデットを呼び戻せ、とは言わないけれどね。76(136)LAP、トゥレックスが、バイロンを抜き、4位に。トップから4位までがノンコンテンダーとなる。ラーソン、ブレイニーが6位と7位。



 ジョーイ・ロガーノもウォールにヒット。もう来年2月のブッシュライト・クラッシュのコマーシャルが入っている。もう3ケ月もないし、あっという間なんだけどなぁ。91(151)LAP、ブレイニーがラーソンを捉え、6位に浮上。コンテンダートップのバイロンが1秒先。視界に入ってくる。

 93(153)LAP、ブッシャーがハーヴィックをパスし、2位へ。トップのチャステインとは約1秒差。シンドリックは12周遅れではあるが、レースには復帰している。112(172)LAP、ブッシャーがチャステインをインから捉え、再びリードチェンジ。ブッシャー、チャステイン、ハーヴィック、トゥレックス、バイロンのトップ5。

 118(178)LAP、バイロンがトゥレックスを捉え、4位に。そのままブッシャーが逃げ切り、ステージ2を制した。チャステイン、ハーヴィック、バイロン、トゥレックス、ブレイニー、ラーソン、ウォレス、ブラッド・ケセロウスキー、エリック・ジョーンズのトップ10。コンテンダーの前に3人のコンテンダーがいるのは、実に面白い😊。

 リードラップカーが一斉にピットイン。チャステイン(+1/4)、バイロン(+2/4)、トゥレックス(+2/4)、ラーソン(+3/4)、ブレイニー(+1/4)のトップ5。残ったコンテンダー3人が全てトップ5に入った。その前を行くのは、チャステイン。スイカ男、再び一波乱起こせるか🍉。ハーヴィックは3ポジション落として、6位に後退(泣)。

 ヘンドリック2台が、ブレイニーの前に出た。余程のことがなければ、チームメイトをサポートするシーンは出てこないと思うが、ペンスキーにとっては、これは不利だ。194LAP、チャステインとバイロンのフロントローでリスタート。チャステインがリード、バイロン、トゥレックス、ブレイニー、ラーソンが続く。

 207LAP、ブレイニーがトゥレックスを捉え、4位へ。ファイナルステージも1ストップ必至だから、コーションのタイミング次第。ステージ間コーション以外は、ベルのクラッシュだけだから、どうなるか。30周を超えて、コーションが出れば、間違いなく、リードラップカーはピットに入る。



 211LAP、ブレイニーが再びバイロンをパスし、2位へ。残すはチャステインのみ。215LAP、トゥレックスがバイロンを抜き返し、3位に復帰。ロングランでどうなるか分からないが、ブレイニーを追っていたバイロンにとっては、トゥレックスは本当に邪魔だ。

 239LAP、チャステインがブレイニーの猛追を凌いで、依然トップ。トゥレックス、バイロン、ラーソン、ブッシャー、ハーヴィック、ウォレス、ケセロウスキー、ハムリンのトップ10。241LAP、チャステイン、ブレイニー、バイロン、ラーソン、ブッシャー、ハーヴィック、ウォレス、ケセロウスキーと上位陣は、トゥレックスを除いて軒並みピットイン。

 次の周にトゥレックスがピットイン。チャステインはブレイニーを抑え、ラーソンはバイロンを逆転!。誰を贔屓するわけではないが、頑張れ、チャステイン。247LAP、ステイアウトは、ハムリン、チェイス・ブリスコー、リッキー・ステンハウス・ジュニアの3台。その後ろにチャステイン、ブレイニーがいる。

 252LAP、ハムリンガピットイン。残り約60周だから、フューエル、タイヤ的にも問題はないが、ペースダウンで、オーバーカットが可能かどうか。まぁ、トップ10ギリギリだったから、優勝争いには関係ないだろうけども。254LAP、チャステインが自力で、ステイアウトのブリスコーを捉え、リードチェンジ。ブレイニーも続く。

 260LAP、ブレイニーが、チャステインをタップ、その間にトゥレックスがインに飛び込み、3ワイド。チャステイン、ブレイニー、トゥレックスのポジションは変わらないが、本当に僅差。261LAP、チャステインがややアウトに膨れ、リードチェンジ。が、262LAP、チャステインが抜き返し、トゥレックスも続く。

 270LAP、ブレイニーが、トゥレックスを抜き返し、2位に復帰。例年は、優勝を決めて、チャンピオンを決めるのが恒例だが、今年はそう簡単に勝たせてくれない。275LAP、ルースになったカイル・ブッシュがスタート&フィニッシュライン目前でスピン、これが4回目のコーション。



 ハムリン(+11/2)、ジョーンズ(+11/2)、ラーソン(+1/4)、チャステイン(ー3/4)、バイロン(0/4)、ブレイニー(ー4/4)のトップ6。残り周回数が少ない中でのコーション。2タイヤ2台のギャンブルと、コンテンダーの順位もブレイニー→ラーソン→バイロンから、ラーソン→バイロン→ブレイニーへと大きく変わる。これは最後まで分からない😲。

 282LAP、ハムリンとジョーンズのフロントローでリスタート。チャステインがリード、ラーソン、ハムリン、バイロン、ブレイニーが追う。288LAP、チャステインが約1秒リード、ラーソン、ブレイニー、バイロンのトップ4。チャステインの予想外の大健闘が、フェニックスを大いに盛り上げる。

 ヘンドリックとペンスキー御大が戦況を見守る。御大は身じろぎ一つせず、腕組みをしている。290LAP、ラーソンが突然ルースになってバランスを崩す。ブレイニーはそれを見逃さず、アウトからラーソンを捉え、2位に浮上。チャステインは、既に1.8秒と大きくリード。届くか、ブレイニー?。

 画像は2分割され、ブレイニーとラーソンの2位争いと、バイロン、ブッシャー、トゥレックスの4位争いを映す。2秒先を行くチャステインはチャンピオン争いに関係ないから、当然だろう。ブレイニーにとっても、ラーソンを抑えることが第一。残り周回数を考えても、チャステインは射程に入っていないに違いない。

 310LAP、ブレイニーとラーソンの差は、1.6秒の安全圏。何も起こらなければ、ブレイニーのチャンピオンは確定的だ。そのままチャステインがトップでチェッカーを受け、今シーズン2勝目、通算4勝目を挙げた🏆。レースの半分以上である157周をリード。2014年の現行フォーマットになってから、最終戦でチャンピオン以外が優勝する初のレースになった。

 ブレイニー、ラーソン、バイロン、ブッシャー、トゥレックス、ハーヴィック、ハムリン、マイケル・マクダゥエル、ウォレスのトップ10。優勝こそ成らなかったが、ブレイニーが2位フィニッシュで、初のチャンピオンを獲得。ロガーノに次ぐペンスキーでは2年連続の戴冠となった。



 11位ダニエル・スアレス、13位エリック・アルミローラ、14位ライアン・プリース、15位ケセロウスキー、16位エリオット、17位ボウマン、18位ロガーノ、22位タイラー・レディック、24位ブリスコー、25位カイル、35位シンドリック、36位ベルと言うところ。

 ウィニングランをするブレイニーをエリオットや、チームメイトのロガーノも祝福。ブレイニーを挟んだ反対側には、ハーヴィックもいたから、祝福していたのかもしれない。用意されたチャンピオンフラッグを受け取り、バーンアウトをし、白煙の中でブレイニーは、クルマの上に乗って、拳を突き上げる。

 ビクトリーレーンに入ろうとするブレイニーに彼女が駆け寄る。その後にウォレスがやってきて、祝福。本当に仲が良いようだ。マシンを降りたブレイニーは、クルーたちと次々にハグ。そして、そこにはロガーノの姿もあった。満面の笑みでブレイニーとハグ。僕的にロガーノのポイントが大分上がった😅。

 NASCARのプレジデント、スティーブ・フィリップの姿も見える。ロジャー御大もやってきて、ブレイニーの隣に。チームペンスキーは、2012年のケセロウスキーが初のカップシリーズチャンピオンになって以来、18年と22年にロガーノが、そしてブレイニーの戴冠で4回目のチャンピオンを獲得している(インディカーシリーズは6回)。

 フィリップとブレイニーの2人でトロフィーを掲げ、インタヴューが終わると大歓声が。その後に優勝者のチャステインのインタヴューが行われていて、スイカを食べていたようだ。スイカ割りパフォーマンスもしたのだろうが、映像には映っていない(笑)。このレースがラストとなったハーヴィックやのインタヴューも行われていたが、僅かだが、白髪も見えていて老けたなぁ、と思った。父親のデイブ・ブレイニーのインタヴューもあった。

 結局、レギュラーシーズンで1勝だったブレイニーが、プレーオフで2勝し、最終戦で2位に入って、初のタイトルを獲得した。下馬評では、ヘンドリックの2台に対して不利と言われ、予選グリッドでも4人の中で一番下だったが、見事、逆転でタイトルをものにした。これで36戦を完走。シーズンオフも更新するかもしれないけど、取り合えず一区切り。皆さん、ご苦労様でした、それではまた😊。