NASCAR第34戦:カンザスは、カンザス州カンザスシティのカンザススピードウェイで開催される「Hollywood Casino 400」。1.5マイル(2.4キロ)を267周(400.5マイル/640.8キロ)を80+80+107周の3ステージ制。2001年からカップ戦が行われ、春のレースでは、カイル・ブッシュが優勝。
秋のレースでは、3勝のジョーイ・ロガーノが優勝、春、秋を合わせてであれば、デニー・ハムリンが勝利数で並ぶ。Round Of 8の初戦では、カイル・ラーソンが優勝。最終戦フェニックスへの切符を手にした。PPはラーソン、2位はライアン・ブレイニーが続く。
ラーソン、ブレイニーのフロントローでグリーンフラッグ。ラーソンがリード、ブレイニー、ブラッド・ケセロウスキー、カイル、デニー・ハムリンが続く。10LAP、降雨で初のコーション。マシンはピットロードに入り、開始早々、レッドフラッグに。降雨は一時的なもので、15分46秒で解除され、コーションラップに。
16LAP、ラーソンとケセロウスキーのフロントローでリスタート。ラーソンがリード、ケセロウスキー、ブレイニー、ウィリアム・バイロン、ロガーノが追う。22LAP、ブレイニーがウォールにヒットし、ポジションを下げる。その直後、カイルがウォールにブラッシュ、2回目のコーションとなる。
予定していたコンペティションコーションと振替になり、リードラップカーが一斉にピットイン。マット・ディベネデット(+18/0)、エリック・アルミローラ(+20/0)、ラーソン(-2/4)、チェイス・ブリスコー(+17/2)、ロガーノ(0/4)のトップ5。3台がギャンブルに出て、トップ10の他のマシンは4タイヤをチョイス。
28LAP、ディベネデットとアルミローラのフロントローでリスタート。ディベネデットがリード、ラーソン、チェイス・エリオット、ブリスコー、バイロンが続く。30LAP、ラーソンがディベネデットを抜き、リードチェンジ。エリオット、バイロンが続き、ヘンドリックの1-2-3。
ロガーノ、ブレイニーにもパスされ、ディベネデットは6位まで順位を下げる。33LAP、エリオットはラーソンを捉え、トップに立つ。37LAP、ラーソンがバイロンを抜き返し、エリオットは3位。ポジションは変われども、ヘンドリックの3位独占に変化はない。38LAP、ケセロウスキーがウォールにヒット。右フロントタイヤを痛め、そこにトゥレックスが追突。走り続けていたものの、緊急ピットイン。
マシンにダメージを負ったベルがピットに入った後の53LAP、マーティン・トゥレックス・ジュニアがスモークを上げてピットイン。これもコンタクトしたらしい。軽くリペアをし、右2本チェンジでピットアウト。ブレイニー(+31)、エリオット、ハムリン(+17)、カイル(ー17)、ケセロウスキー(ー52)、ロガーノ(ー53)、トゥレックス(ー63)。
まだ、レースは長いが緊急ピットインしたドライバーが大きくポジションを下げている。72LAP、ブレイニーガピットイン、4タイヤチェンジ。ブレイニーもぶつけたか?マシンを揺らしていたし。これでブレイニーがカットライン下へ。そのままラーソンがステージ1を制し、プレーオフポイントを加算。加算しても意味ないんだけどね。
2位以下はバイロン、エリオット、カート・ブッシュ、ハムリン、ケビン・ハーヴィック、アレックス・ボウマン、ロス・チャステイン、カイル、タイラー・レディックのトップ10。リードラップカーが一斉にピットイン。ラーソン、バイロン、エリオット、カート、ハムリンのトップ5。7位まで順位の変動はなく、チャステインがトップ10から姿を消している。
コーションラップ中に随分暗くなってきたと思ったら、雲がかなり出てきてるようで、風も相変わらず強い。現地はかなり寒いんじゃないだろうか。7(87)LAP、ラーソンとバイロンのフロントローでリスタート。ラーソンがリード、エリオット、バイロン、カート、ハーヴィックが続く。
89LAP、エリオットがラーソンをパスして、リードチェンジ。ヘンドリック3台の後ろには、ハーヴィック、ハムリン、カートが控え、食らいついてゆく。38(118)LAP、バッバ・ウォレスがピットイン。そろそろピットサイクルの始まりか?チェイス・ブリスコー、カイル、42(122)LAP、ハムリンが、次の周にトップのエリオットとラーソン。やや遅れてバイロンが入り、これでアンダーグリーンはほぼ一巡。
最後に残ったのはロガーノ。既にエリオット、バイロンには自力ラックバックされていて、3位のラーソンに迫られている状況。失うものはないので、コーション待ちで形勢挽回を狙う。53(133)LAP、ターン2でウォールにヒットしたカイルがピットイン。ダメージは大きく、右リアのフェンダーが割れている。
これではもう上位で走るのは不可能。ロスするポイントを出来るだけ減らして、マーティンズビルに賭けるしかない。それでもコーションは出ず、ロガーノは走り続ける。この間にバイロンがエリオットを捉え、リードチェンジ。テキサスに続き、カンザスもバイロンの早さが目立ち、プレーオフ落ちが勿体ない。
64(144)LAP、遂にロガーノがピットイン。賭けは失敗だったが、これは仕方ない。差をつけていた分、同一周回で戻れたんだから、ヨシとしよう。71(151)LAP、バイロンがエリオットに2.511秒差をつけ、依然トップ。ラーソンは2.886秒、カートが6.277秒、ハーヴィックは9.439秒差のトップ5。
結局、バイロンがエリオットに4秒以上の大差をつける独走でステージ2を制した。ファイナルラップではウェーブアラウンドでラップバックしていたブレイニーの後ろでチェッカーを受けた。エリオット、ラーソンとステージ2もヘンドリックがトップ3を独占。
カート、ハーヴィック、レディック、ボウマン、ハムリン、ウォレス、チャステインのトップ10。リードラップカーがピットイン。ラーソン(+2)、バイロン(-1)、カート(+1)、エリオット(-2)、ハーヴィックのトップ5。ステージ2終了時点で、ポイント獲得数は、ラーソン18、エリオット17、ハムリン9、カイル2・・・のみ。
他のコンテンダー5人はノーポイント。168LAP、ラーソン、バイロンのフロントローでリスタート。トップ2が激しいバトルを繰り広げてる中、3列目スタートのレディックがアウト側に入って3ワイド。ラーソンがリード、レディック、ハーヴィック、カート、バイロンのトップ5。
173LAP、アンソニー・アルフレードがクラッシュし、5回目のコーション。レディック、ラーソンのトップ2以外は、ピットイン。ウェーブアラウンドでラップバックしていたトゥレックスは賭けに勝った形。179LAP、レディック、ラーソンのフロントローでリスタート。
ラーソンがリード、カート、エリオット、バイロン、ロガーノが続く。186LAP、バイロンがサイドドラフトでラーソンを抜いてリードチェンジ。カート、ハーヴィック、エリオットが続き、ラーソンは5位にドロップ。210LAP過ぎ大きなデブリがトラック上にあるものの、コーションは出ず。
215LAP、ケセロウスキーがピットイン。フロントグリルのデブリを取ってピッとアウト。218LAP、ライアン・ニューマンの単独スピンで6回目のコーション。デブリでコーションがあれば、ケセロウスキーはフリーパスを獲得出来たのに・・・来シーズン、カーナンバー6で走るケセロウスキーへの嫌がらせかってのは冗談にしても。
リードラップカーがピットイン。バイロン、カート、ハーヴィック、エリオット、トゥレックス(+2)のトップ5。<最強>ラーソンはポジションを1つ落として、6位にいる。バイロンが再ピットしたため、カート、ハーヴィックのフロントローで、223LAP、リスタート。
エリオットがリード、ハーヴィック、ラーソン、カート、ハムリンと続いたが、224LAP、オースティン・ディロンがブレイニーとコンタクト。ブレイニーは、ハードクラッシュ!足回りが完全に壊れてしまい、如何ともしがたくリタイア。ペンスキー3台で唯一安定したポジションにいたブレイニーが脱落。うーむ・・・。これが7回目のコーション。
229LAP、エリオットとラーソンのフロントローでリスタート。いきなりハーヴィックがエリオットのインに飛び込み、3ワイド。結果的に出遅れてしまい、ラーソンがリード、カート、ハーヴィック、ハムリン、ボウマンが追う。ラーソンに食い下がるのは、ハーヴィック。今シーズン未勝利なので、ここは一つ勝ちたいところ。その後ろはカート。
プレーオフのポイントは、エリオット、ハムリンが+32、カイルは+1、カットライン下がブレイニーがー1、トゥレックスはー2、ケセロウスキーがー10、ロガーノはー24。3台残ったペンスキーがいずれもカットライン下。ケセロウスキーはラップダウン、カイルは5ラップダウン、トゥレックス、ロガーノはトップ10圏内とは言え、伸びしろはなく、このまま大きな変化はなさそう。
308LAP、エリオットがハーヴィック、カートの後ろに迫り、2位争いに加わってくる。311LAP、レディックがウォールにぶつかったようで、ピットイン。カンザスもテキサスに続いてクラッシュ祭りだ。314LAP、エリオットがカートを抜いて3位に浮上。321LAP、ハーヴィックをパスして2位に。
カンザスでフェニックス行きを決めるには優勝しかないから、エリオットはラーソンを猛追。ただ、328LAPとその後に続けてコンタクト。0.6秒台まで詰めていたものの、それ以降はペースを落とし、確実に2位狙いを目指す。そのままラーソンがトップでチェッカー。2度目の3連勝、今シーズン9勝目と無人の野を行く強さ。
通算15勝は、カイル、ハーヴィック、ハムリン、ケセロウスキー、カート、トゥレックス、ロガーノ、ニューマンに次ぐ、現役9位。1.5マイル4勝、ロード3勝、ナッシュビル(1.333マイル)、ブリストルと満遍なくどのトラックでも勝っているのがラーソンの強み。
エリオット、ハーヴィック、カート、ハムリン、バイロン、トゥレックス、ベル、ロガーノ、オースティン・ディロンのトップ10。11位ボウマン、17位ケセロウスキー、18位カスター、19位ブリスコー、22位レディック、26位アルミローラ、28位カイル、37位ブレイニーと言ったところ。
エリオット(+34)、ハムリン(+32)、カイル(+1)、ブレイニー(ー1)、トゥレックス(ー3)、ケセロウスキー(ー6)、ロガーノ(ー26)・・・。ラーソンが、Round Of 8で2連勝してしまったので、エリオット、ハムリンがフェニックス行きがかなり濃厚になったものの、2人目の進出ドライバーは現れず。
カイルから、ケセロウスキーまでがかなりポイント的に近いので、3戦目のマーティンズビルはどうなるか分からない状況。ロガーノも優勝だけでなく、可能性はかなり低いもののポイントで滑り込める可能性はあり、混沌として来ている。お気に入りのカイルが生き残れるかはともかく、ロガーノがフェニックス行きを大逆転で決めることになったら、寝込んでしまいそう。去年のフェニックスで書いた言葉をもう一度書く。「(最後の1人は)ロガーノでなければ誰でも良い」。