ドミネイト目前のラーソンを最終盤にブレイニーが捉え、通算5勝目(NASCAR第6戦:アトランタ) | 日日不穏日記・アメブロ版

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 NASCAR第6戦:アトランタはジョージア州アトランタのアトランタ・モータースピードウェイで開催される「Folds of Honor QuikTrip 500」は、1.54マイル(2.48キロ)を325LAP(806キロ)を3ステージ制(105+105+115/LAP)。1.5マイルより、やや大きく、通常の500マイルレースと周回数が異なる(通常は334LAP)。

 2010年を最後にアトランタは1レースとなっていたが、7月30日に「Quaker State 400」が行われることになっており、年2回開催となっていて、こちらは400マイルレース。さて、PPは、デニー・ハムリンで通算33回目。ピットロードスピードは45マイル、フューエルウィンドウ62~66LAP。

 もう1台のフロントローは2位のマーティン・トゥレックス・ジュニア。グリーンフラッグ!ハムリンがリード。ケビン・ハーヴィック、ジョーイ・ロガーノが続き、トゥレックスは4番手に下がる。10LAP、カイル・ラーソンはロガーノに続き、ハーヴィックを捉え、2位に浮上。タイラー・レディックはウォールにクラッシュし、早くもピットイン。マシンをリペア。

 23LAP、ハムリンが依然トップ。ラーソンが0.483秒、ハーヴィックは3.378秒、ウィリアム・バイロンが4.279秒、ライアン・ブレイニーは4.645秒のトップ5。ロガーノが7.331秒差で8位、トゥレックスは8.514秒差で10位にいる。25LAP終了でコンペティションコーションが入る。

 リードラップカーが一斉にピットイン。ラーソン(+1)、ハムリン(ー1)、ハーヴィック、ブレイニー、カイル・ブッシュのトップ5。31LAP、ラーソン、ハムリンのフロントローでリスタート。イン側スタートのラーソンがリードし、ブレイニー、ハムリン、カート・ブッシュ、カイルが追う。

 46LAP、ラーソンはハムリンに2.092秒差をつけて、トップを快走。64LAP、2位のハムリンがピットイン。4タイヤのフルサービスでアンダーグリーンのピット開始。ピットトラブルでポジションを落としていたハーヴィックをラップダウンにしかけていたラーソンも翌周にピットイン。上位陣の殆どが追随、ハーヴィックもラーソンとほぼ同時に入っていたようで、辛うじてラーソンを抑える。アンダーグリーンは一巡し、ラーソン、ハムリン、カイル、ブレイニー、アレックス・ボウマンのトップ5。

 74LAP、ラーソンは遂にハーヴィックを捉えてラップダウンに。81LAP、カイルは既にハムリンを抜いて2位となっているが、トップのラーソンとの差は、5.552秒の大差。コーションが出ないと到底追いつける差ではなくなっている。85LAPにハムリンはブレイニーにもパスされ、4位へと順位を落とす。

 ペンスキーの4台目、オースティン・シンドリックがハーヴィックの後ろを走っている。デイトナ500以来のスポット参戦だが、この厚遇ぶりは、ペンスキーの期待の大きさを示す。その後ろにSHRのチェイス・ブリスコー。コール・カスターや、エリック・アルミローラも20位前後だが、どうしちゃったんだ?SHR・・・ダメだろう。

 ラーソンが独走でステージ1を制し、カイル、ブレイニー、カート、ハムリン、ボウマン、トゥレックス、チェイス・エリオット、クリス・ブッシャー、バイロンのトップ10。ラーソンと先頭にリードラップカーがピットイン。ラーソン、カイル、ブレイニー、エリオット(+4)、ボウマン(+1)のトップ5。

 ラーソンとカイルのフロントローで、8(113)LAPにリスタート。ラーソンがリード、ブレイニー、ボウマンが続くが、アウト側のカイルが出遅れ、エリオット、その後ろのカートが詰まり、カートがプッシュされてクラッシュ。3度目のコーション発生。後ろにはリッキー・ステンハウス・ジュニアがいたが、プッシュしたのハムリンらしい。

 足回りの壊れたカートは最下位の39位に終わる。ステージ1には上位にいただけに勿体ない。ハムリンもピットに入っている。ラーソン、ブレイニー、ボウマン、バイロン、トゥレックスのトップ5だが、チューズでラーソンとのフロントロー、アウト側を選んだのはバイロン。カイルは12位までポジションを下げている。

 14(119)LAPにリスタート。ラーソンが飛び出し、ボウマンがブレイニーをプッシュ。ラーソン、ブレイニー、マット・ディベネデット、ボウマンが続く。29(134)LAP、ラーソンはブレイニーに3.447秒の差をつけ、再び独走。ボウマンは3.805秒差で追っている。

 35(140)LAP、ダニエル・スアレスはエリオットを捉え、9位に。チーム体制を考えれば、大健闘だ。37(142)LAP、ラーソンは20位のブラッド・ケセロウスキーをラップダウンに。55(160)LAP、ハムリン、トゥレックス、エリオットが。次の周には、トップのラーソンが入る。アンダーグリーンのピット開始だ。ブレイニーの姿も見える。

 アンダーグリーンは一巡し、ラーソンのトップは盤石。ボウマンがブレイニーの前に出て、ディベネデット、カイルが続く。75(180)LAP、カイルがディベネデットを抜き、4位となる。ケセロウスキーは、アンスケジュールのピットインでマシンのリペアもあり、29位。3周遅れでレースは事実上終わっている。

 81(186)LAP、ラーソンはラップダウンショーを続けて、ボウマンとの差は9秒近く。カートとハムリンのヒット以降コーションが出ないので、やりたい放題で後続との差を広げている。90(195)LAP、ブレイニーがボウマンを抜いて2位に復帰。が、大勢には影響なく、ラーソンとの差は、10秒以上。



 リードラップカーは14台。ロガーノすら、ラップダウンだ。ラーソンはクルージングで、そのままステージ2は何も起こらず、ラーソンがステージ2も制した。ブレイニー、ボウマン、カイル、バイロン、ディベネデット、オースティン・ディロン、クリス・ブッシャー、ハムリン、スアレスのトップ10。

 リードラップカーが一斉にピットイン。ラーソンがわずかにブレイニーを抑え、ボウマン、バイロン、カイルが続く。218LAP、ラーソン、バイロンのヘンドリックのフロントローでリスタート。ラーソンがリード。ブレイニー、ボウマン、カイル、バイロンはその後ろに後退。

 220LAPにエリオットがエンジンブロー。ピットに入るものの、そのままリタイア。5回目のコーションとなるとともに、エリオットは38位に終わっている。リードラップカーがピットイン。ブレイニー(+1)、ラーソン(ー1)、ボウマン(+1)、カイル(ー1)、バイロンのトップ5。

 カイルはエクジッティングのスピードオーバーでテールエンドへ。これは痛い。223LAP、ブレイニーとハムリンのフロントローでリスタート。ブレイニーがリード、ラーソンが続こうとするが、ハムリンもラインをクロスさせて抵抗。結局、ラーソンが抑えて、ハムリン、ボウマン、ディベネデットが追う。

 235LAP、インに飛び込んだラーソンがブレイニーを抜いて、リードチェンジ。245LAP、ラーソンはブレイニーとの差を2.014秒まで広げ、ハムリンが2.699秒、ボウマンは3.418秒、ディロンが4.161秒差のトップ5。カイルは11位、リードラップに戻ったハーヴィックが12.022秒差の15位と、猛然と追い上げている。

 265LAP、トゥレックス、次の周にはバイロンガピットイン、ノーコーションであれば、これがラストピットになる。ボウマン、カイルの姿も見える。268LAPにトップのラーソンも入る。トップのラーソンは275LAP中、227LAPをリード。ステージ1、2を制していることを含め、このレースをドミネイト。

 278LAP、ラーソンのトップは続き、ブレイニーに2.724秒差、ボウマンが5.577秒、ハムリンは6.071秒、ディロンが9.187秒差のトップ5。297LAP、カイルがディロンを捉え、トップ5に。残り30LAP前後から、徐々にブレイニーがラーソンとの差を縮め始めている。309LAP、遂にラーソンのリードが1秒を切った!

 307LAP、1.75秒/308LAP、1.44秒/309LAP、0.97秒/310LAP、0.96秒・・・最初はラップダウン車の処理で縮まったかと思っていたが、明らかに違う。急激にブレイニーが詰めてきている。ブレイニーが速いのもあるが、15位のロガーノをずっとラップダウンに出来ずにいる。明らかにラーソンが失速しているのだ。

 316LAP、遂にブレイニーがラーソンをパスし、リードチェンジ。ブレイニー、ラーソンがロガーノをラップダウンに。ブレイニーがラーソンとの差を広げてゆく。ロガーノが粘っていたのは、チームメイトへの援護射撃の面もあるかもしれないが、トップと15位だ。それにも限界はある。
 
 そのままブレイニーがトップでチェッカー!6戦連続で違うウィナー。昨年の第13戦:タラデガ以来の通算5勝目。ラーソンは325周中269周をリードしながら、2位に終わった。ボウマン、ハムリン、カイル、ディロン、ブッシャー、バイロン、トゥレックス、ハーヴィックのトップ10。

 11位ディベネデット、15位ロガーノ、16位バッバ・ウォレス、17位スアレス、18位カスター、19位マイケル・マクダゥエル、20位アルミローラ、21位クリストファー・ベル、22位シンドリック、23位ブリスコー、26位レディック、28位ケセロウスキー、エリオット、カートがラスト2台だった。

 <友人>ウォレスがブレイニーのマシンを押して、優勝を祝福(お前も頑張れ!)。ブレイニーは、大歓声に応え、マシンを停めると、受け取ったチェッカーフラッグをスタンドにいたカーナンバー12のシャツを着た子どもを呼び寄せ、グータッチの後、フェンス越しにフラッグを渡した。その子は大喜びで観客席に戻っていく。さすがNASCAR流のファンサービスだ。

 開幕から6戦連続してウィナーが違うのは、2014年以来。デイル・アーンハート・ジュニア(デイトナ500)、ハーヴィック(フェニックス)、ケセロウスキー(ラスベガス)、カール・エドワーズ(ブリストル)、カイル(フォンタナ)、カート(マーティンズビル)で、第7戦のテキサスでロガーノが優勝し、さらに<記録>を伸ばしている。

 ただ、14年と違うのは、優勝したのが、実績豊富な(当時の)トップドライバーばかりで、開幕2戦が初優勝だった今年とは大分異なる。ハーヴィックも、カイルも、カートも、ロガーノも、ケセロウスキーも、エリオットも優勝していない。ポイントリーダーは今シーズン未勝利のハムリンだったりする。

 他にも有力チーム(ヘンドリック、SHRなど)で未勝利のドライバーがいる。加えて次戦は、ダートのブリストルだ。誰が優勝するか、想像もつかない。ダートレースの経験なら、NASCARから追放されていた時期(それ以前も)にスプリントカーレースを走っていたラーソンだろうが、1.5トンのカップカーとはまるで違う。誰も想像しないような新たなウィナーが出てくるかもしれない。