元F1ドライバー、ピーター・ゲシン死去。元平均時速レコード保持者として名を残す | 日日不穏日記・アメブロ版

日日不穏日記・アメブロ版

gooで公開している同名のブログ(主に身辺雑記)とは別にモータースポーツに特化して立ち上げたブログ。現在はNASCAR推し。YouTubeで全36戦を追いかけます。オフシーズンは、他のモータースポーツの記事も書きます。

 元F1ドライバー、ピーター・ゲシン氏が71歳で亡くなった(5日)とのニュースを聞く。長い闘病生活を経てのことであったという。もちろん、この時代のF1を僕が観ているわけではないけれども、1971年のイタリアGPでの唯一の優勝は、2位のロニー・ペテルソンと100分の1秒、3位のフランソワ・セヴェールとの差は、100分の9秒、4位のマイク・ヘイルウッドさえ、0.2秒差しかなく、4台が一団となってゴールラインを駆け抜けた史上稀に見る僅差に加えて、そして歴代平均時速最高の242.616キロを記録したレースとして、F1の代表的なレースとして、しばしば言及されている。

 この記録は、2003年の同じイタリアGPでミハエル・シューマッハによって、32年ぶりに更新(247.585キロ)されたものの、その偉業が色褪せることは全くない。



 ちなみにゲシンの優勝はこの一回のみ。表彰台もこれが唯一。F1ドライバーとしては、このレース以外には、印象的なレースはなく、それで名を残したという面では大変に幸運なドライバーだったと言えると思う。

 ゲシン氏の死は、早過ぎると言えるものの、優勝を争ったセヴェールは、73年のアメリカGP予選で事故死、ペテルソンは、78年のイタリアGPスタート直後の多重クラッシュが原因で翌日死去。ヘイルウッドは、F1引退後の81年、一般公道での交通事故で亡くなっている。

 モータースポーツは、危険と隣合わせ。とは言うものの、格段に現在のレースが安全になったのも、多くのドライバー、関係者の努力の賜物だと改めて思う。