雨に泣き、雨に笑ったバリチェロ。F1初優勝(2000年、ドイツGP) | 日日不穏日記・アメブロ版

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 マクラーレンのハッキネンとフェラーリのシューマッハが激しいタイトル争いをしていた2000年。シューマッハの地元ドイツGPは、予選から雨にたたられ、フロントローにクルサードとシューマッハ。ハッキネンが4番手とトップグループに入ったものの、バリチェロは、メカニカルトラブルでタイムアタックが行えず、予選終了目前にかろうじて予選18位に入り、予選落ちを免れた。

 明暗を分けたフェラーリの2人。シューマッハがプラクティスでマシンをクラッシュさせて、スペアカーに乗り、バリチェロは、シューマッハのマシンの修理が終わるまで走れないという状況で待たされていたのが、タイムアタック出来なかった理由。

 アーバインに代わって、フェラーリのセカンドとして加入したバリチェロの悲哀・・・が、レースは、厳しいポジションからスタートした彼に味方する。



 1コーナーで、シューマッハとフィジケラが接触。いきなりシューマッハが消え、マクラーレンが1-2体制。ただし、ポジションは、好スタートを切ったハッキネンがトップを奪う。

 後方から、軽い燃料を積んだ“失うもののない”バリチェロが猛烈に追い上げる。

 コース上に観客が!イエローフラッグが振られ、セーフティカーが導入。各車ピットイン。タイミングを失敗して順位を落としたのがクルサード。

 さらにレースを演出したのが雨。ハッキネンもレインタイヤに交換。バリチェロは、ドライタイヤのまま走り続けると云うギャンブルに出た!シューマッハ不在、93年のドニントンで証明したように雨に強いレース運びが幸運を引き寄せるか。

 レース終盤、サーキットは乾き始め、バリチェロは見事に初優勝を果たす。シューマッハに、表彰台のハッキネン、クルサードに祝福された涙の優勝。

 2強が激しく争った2000年のF1でも、ベルギーGPと共に、とりわけ印象の強いレースだった。