“雨のドニントン”もう一人の主役。バリチェロ2位を快走(1993年ヨーロッパGP) | 日日不穏日記・アメブロ版

日日不穏日記・アメブロ版

gooで公開している同名のブログ(主に身辺雑記)とは別にモータースポーツに特化して立ち上げたブログ。現在はNASCAR推し。YouTubeで全36戦を追いかけます。オフシーズンは、他のモータースポーツの記事も書きます。

 1993年のドニントンパークサーキットでのセナの伝説の走りとともに注目を集めたのが、この年にデヴューしたバリチェロの快走。非力なジョーダンのマシンでウィリアムズのプロスト、ヒルを従えて2位を走行。天候が激しく変わり、路面状態も安定しない厳しい状況で、最終的には、71周まで3位を走行したものの、残念ながら油圧低下でリタイア。

 路面が乾けば、ウィリアムズのマシンには到底対抗出来ない中で、残り6周まで表彰台を競っていたのだから、セナの神がかり的な走りとともに、バリチェロには本当に驚かされた。

 セナの4番手スタートからのファーストラップも凄かったけれども、バリチェロは、何と12番手から4番手に浮上。アレジ、シューマッハを従えて走ったのだから、さらにその上を行く。



 シューマッハはスピンアウト。7回ピットインして、エンジンストールを起こし、周回遅れにされたプロストが3位表彰台に上がれたのだから、完走出来ていれば、プロストよりも上位でフィニッシュ出来たかもしれない。

 初のPPが雨のベルギーであったように、バリチェロが雨のレースで強いことは、その後のキャリアで証明していくことになるのだけれども、18年経った今でも、その走りは強く印象に残っている。

 ちなみにこの年のヨーロッパGPは、オートポリスで開催予定だったアジアGPが中止になった故にカレンダー入りしたもの。日本のバブル崩壊の余波が、歴史的なレースを演出する・・・何とも皮肉な話ではある。