高柳さんが「俳句」1月号の新連載に作品を取り上げてくれた件、並びに自句自解 | ハイクラヴァー

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うーん、とりあえずそんな感じで。

「俳句」誌での高柳克弘さんの新連載「現代俳句の挑戦」の中で、僕が第2回週刊俳句賞に応募した「気分はもう戦争」の一部の作品を取り上げていただいた。

もううれしいのなんのって。苦節5年・・・いや本当は大して苦しんだことはないんですが、ようやくここまで来たかと。僕なりに感慨深いものがありました。

週刊俳句賞の時には、神野紗希さんが1点を投じてくれました。

誉められれば、誰に何を誉められたってうれしいわけですが、その中でも僕のちょい上世代の高柳さん・紗希さんあたりは普段からかなり意識しているわけで、そういう人たちから誉められると、ひときわうれしさがこみ上げます。


ついでに、高柳さんに取り上げていただいた作品について、聞いてがっかり・自句自解というやつをやろうかなと。

  開戦ぞ身近な猿の後頭部

という俳句は、最初にビートルズの「Everybody's Got Something To Hide Except Me And My Monkey」という曲が頭の中にありました。直訳すると「僕と僕の猿以外はみんな秘密を持っている」。ジョンの作品なので、この猿っていうのはオノ・ヨーコのことですね。

つまり、僕の中で「猿」というのは恋人の象徴だったわけなんですが、高柳さんに「1句目の猿とは、(マンガやゲームの中の――谷註)敵キャラクターのことだろう。毛むくじゃらの後頭部へ向けて狙い澄ました銃口がイメージされてきて、ヴァーチャルとわかっていながらぞっとする」と書かれてしまって、そうか、そういう読みもできるなと。

でも「身近な猿」なんで、どうにか恋人ととってもらえないかなと・・・無理ですか?>高柳さん

「ぞ」という切字は「人妻ぞいそぎんちやくに指入れて」(小澤實)の「ぞ」ですよね。

まあ、そんなこんなでそれぞれの作品にはそれなりに言い分があったりするわけです(その評価は別として)。でも、あまりしゃべると安っぽくなるんで、沈黙は金だぞと。