秋の暮
雨上がる地明かりさして秋の暮 鈴木 花蓑
あめあがる じあからさして あきのくれ すずき はなみの
地明かりを感じ取れれば句のよさがわかるシンプルな句である。
雨が上がり、日の明かりが復活したのだが、秋の景色が自ずと光を内包して現れたかのような夕暮れ。
日の光に照らされた明るさではなく、自ずから浮き上がってきたような家並み、商店街、未舗装の道路、そしてその風景の元になる地そのものの。
わずかな時間でもある。
立秋以降日が短くなる秋特有の寂しさも感じられる。