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手作りの琉球の雛眉毛濃し   伊舎堂 根自子

 

句集『福木』より

 

雛を手作りしたと言います。

幼子が、一人で作っていたのか、

大人が付き添っていたのか、それは想像するしかありません。

 

流し雛だったのか、紙粘土や、折り紙だったのか、

それも書かれていません。

ただ、「手作り」とのみ記されています。

 

手作りの雛は、当然、自身に似てきます。

周囲の人たちに似てきます。

そのお顔の眉が濃かったとは、

凛々しい沖縄人を思い浮かべます。

 

民族的なことを言えば、

沖縄の人は、遺伝的に縄文人に最も近いと言われています。

縄文人と言えば、顔が四角くて、毛深くく、

がっちりした体格を思います。

その遺伝的要素が、この雛のお顔に表されました。

親しみがこもる雛のお顔です。

さらりと沖縄人を詠み上げた一句です。

 

 

 

 

 

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