波の間に間に その9
#093
若者は普段余程寝不足なので
ありましょうか リアシートの
ゆうきちゃんとあきこちゃん
トイレ休憩以外はほぼ爆睡で
ございました 眠たげな二人も
沖に浮かぶドーム船へ渡る
ボートで寒風に吹かれますと
流石に覚めた様子であります
無事ドーム船に乗り込みまして
着座も決まり つり方のレクチャーを
済ませ 釣りの開始でございます
(みちよ) 「 えっ先生もう釣れたの凄いわね 」
(きね) 「 いやみんなより針の数が多いのですよ 」
(ゆうき) 「 誘いはこうでいいの 」
(きね) 「 もう少し大きくしてみて 」
(あきこ) 「 きたっ えっえっ 」
(きね) 「 巻いて 上の金具にイト掛けて 巻いて 」
(あきこ) 「 とれた~ すご~い 」
(みちよ) 「 先生 質問の続きいいかしら 」
(きね ) 「 いいですよ よっと 来た来た 」
(みちよ) 「 鈴木さりなさんがこの間
結婚式挙げたわよね
お相手の彼はテラシとか云うんでしょ 」
(ゆうき) 「 ママ違うわよ テラシー
T・E・L・A・C でテラシーよ 」
(みちよ) 「 そうなの その場合の愛称は
どうみればいいのかしら 」
(きね) 「 あくまで母音の構成で考えます
ただ[ C ]は日本人には居ませんね
って云うかお相手は日本人ですか 」
(みちよ) 「 お顔を見る限りは 」
(ゆうき) 「 日本人でしょ ねっ 」
(あきこ) 「 ウン あっ またプルって 」
(きね) 「 本名が知りたいところですが
でも家庭内でもテラシーですかそう呼んでる
可能性もありますよね 」
(みちよ) 「 さあ どう・・・あっ きた 」
明日につづく