男と女のあいうえお その3
#032
締め切りました六畳間が
なんとなく涼しく
なってまいりました
アンティークな籐の椅子とテーブル
テーブルには丸い緑の硝子が
乗せてありその上の背の高い
アイスティーのグラスが
細かい汗をかき始めております
「 お辛いでしょうが
確かめさせてください 」
ハンカチを握りしめながら
小さくコクリ ・ ・ ・
「 貴女はどうしたいですか 」
「 ・ ・ ・ 」
「 彼が戻って来てくれて
またやり直すことは可能でしょうか 」
「 はい できると思います 」
「 彼が持っている不平や不満を
聞き出すことは可能ですか 」
「 そんなものがあったのですか 」
「 そうでしょうなあ 」
「 知らなかった 」
「 云ってくれなかったからですか
彼は自分から話すタイプでは
ありませんよ 」
「 けじめってそのことかしら 」
「 そうかもしれませんね 」
優しくて頭のいい娘であります
少しヒントを与えてあげますと
いろいろと思い当たる節に
答えを見つけ出し始めました
でも本当の解決は
まだまだ ・ ・ ・
明日につづく
*本日の相性学*開店休業有様