作詞家の資質 その1
#006
ここは豊島の雑司が谷
昔ながらの三軒長屋が残っておりまして
一風変わった住人が暮らしております
自称占い師の甲子堂の若隠居
今日も縁側で猫のノミ取りに精をだしております
やって参りましたのは還暦の女形のかずみさん
単衣の着物にちぢみの帯を締めまして
歩く姿はまるで藤娘
「あ~ら先生 ご無沙汰しておりました」
「ようよう かずみさんじゃありませんか お寄りくださいな
お茶いれましょう」
若隠居の飼い猫 ちらとかずみさんを見ますが知らん顔
「おみやにもらった ずんだもち 食べましょ」
「早いですね 今年の豆ですかね」
「冷凍よぉ ずんだの青ばた豆は夏の収穫でしょ
元々お盆のお供えものだもの」
かずみさんは確か東北の出身と聞いたような
かずみさんの携帯電話から着信音が
♪たーんたたたー
『憧れのハワイ航路』でございます
電話を終えたかずみさん
「石本 美由紀先生亡くなっちゃたわねえ ひばりさんの唄や
長良川艶歌 矢切の渡しもそうよ よく踊ったのよ」
「昭和は遠くなりにけりですな」
「いやねえ 隠居爺イみたいよ」
「わたしは隠居なんですけど」
「そうね確かに ごめんなさいね ところで美由紀先生と云う
お名前と作詞とはどう云う関係があるのかしら
教えてくださらない きね先生ッ」
おねだりの声はさすがに永年の女形家業
やけに色っぽいかずみさんでありました
この噺しばらくのお付合いを
***** 本日の 「あいうえお」 相性学 *****
*『かずみ』と云う名前の分析 その壱
*(か) = [K / a] 方向性のある愛情を持つ
キーワード = 好き嫌い
*(ず) = [Z / u] (子音)の[Z]は相手または世間と自分
を表す横棒を順位 (斜めに結ぶことにより) を付けて
連結させた型である 直線のみの構成で硬さを含む
プラス [u] で キーワード = 愛情や情報などを
きちんとまじめに受け入れる
**(か) + (ず) = [a] + [u] で #004 にて解説済み
*(み)と総括は明日・・・