秋の戸を開けば蜻蛉舞ひてをり | 自由俳句 「風薫」(ふうくん)

自由俳句 「風薫」(ふうくん)

宇都宮で自由俳句の会「風薫」を主宰している陽子です。自由な感覚で俳句を詠み合う句会を月に1回開催しています。俳句集もすでに10集集目を刊行しております。

 今日は立秋でした。全員の参加とはなりませんでしたが大内宿吟行を実施しました。

 大内宿は福島県の南会津にあり、城下町会津若松と日光、今市を結ぶ重要な路の宿場町として江戸時代に栄えたと聞きます。参勤交代の列もここで疲れを癒したという、歴史を語るにふさわしい茅葺家屋が並んでいます。民宿を兼ねた店舗も数件ありました。

 名物のねぎ蕎麦もいただきました。いっしょに頼んだ天ぷらの中に餡の詰まったお饅頭もありました。

ねぎ蕎麦はその名のとおり、長ネギを使って蕎麦をいただくのですが、、、。

 帰りに大内ダムも見てきました。たまには緑豊かな自然の中に身を置くと、いろいろとリセットできて癒されます。アキアカネも指に止まってくれました。

 吟行句を新鮮なうちに掲載いたします。

 

 

山 多華子
大内宿三度び味わう高遠そば
長寿の水戴き涼し高倉山
大内宿や甲子トンネル長かった
盆七日旧街道をしのぶなり


小林泰子
秋暑し雲の近き道の駅
高倉山口いっぱいに長寿の水
トンネルからトンネルへ大内宿
高遠そば食らう前に撮影会


大竹和音
萱葺きの大内宿や桐の秋
婆の店孫は手伝ひ秋うらら
渋滞を避けて山道沢ひよどり
 

刈谷見南國
立秋の山ヂグザグに走りたる
桔梗咲く小学生の描くやうな山


福冨陽子
立秋や善男善女の大内宿
葦の葉の屋根続らふて蕎麦の店
夏尽の福島に風あきあかね

大内宿全貌