(1/19 16:56 記事内容に抜けている部分があったので一部補足しました)
急激に冷え込んで来ましたねー。関東地方は思わぬ雪になったそうですが、うちの方も昨日は冷た
い雨、そして夜半過ぎからは雪になりました。今日の空もどんよりとした鈍色の雲に覆われています。
─── あの灰色の雲には冷たい雨や雪がいっぱい含まれているのでしょうね・・・。
こんにちは、本日の季語は「凍て雲」(いてぐも)・・・冬の季語です。語調を整えるために「凍ての
雲」としましたが、「冬雲」(ふゆぐも)のサブ的な季語になります。文字通りの冬の雲なのですが
他には「寒雲」(かんぐも)とも・・・。
四季を通して空には雲があっても四季それぞれに表情がありますよね。
春の雲なら、柔らかく水分を含んだような淡い雲を思い出されるでしょうし、夏は入道雲に代表さ
れるようなモクモクとした元気な雲、秋は澄んだ清明な空にかかる鰯雲のように・・・
それに比べて「冬雲」「冬の雲」は、一年で一番寒い時期だけに、どんよりと重苦しい灰色の雲が
思い浮かぶでしょう。まるで固まって凍り付いたような雲、冬空を一面に覆う雲、また入日に照ら
された雲も皆どこか寒々しい印象があります。まさに寒さで凍てついたような雲・・・。
似た印象の季語に「冬の空」があります。雨や雪の日の冬の空は、文字通り寒々として陰鬱な表情
ですが、反面、冬のよく晴れた日の透徹した青い青い空を表現する季語でもあります。他に「冬青空」、
「冬天」(とうてん)、「寒天」(かんてん)、「寒空」(さむぞら)、「凍空」(いてぞら)など・・・
使い方によって、正反対の印象の句になりそうな・・・?こちらもニュアンスのある季語でお気に
入り♪ 冬は季語の数が少ないのですが、こうしたイメージの季語が案外多いんですよね。
なので、心象風景などが容易に描ける季節なのかもしれません。
それにしても・・・今日の句はベタだなあ、我ながら (大爆笑
笑ふても涙かくせぬピエロなり道化の果てに狂へ狂へと囃されよ 灰色の猫
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さてと───。 突然ですが、ピエロです。
何故にピエロか? と問われても答えようのない無責任な私ですけれども (爆
まあ、突然アタマに舞い降りて来ました~!としか言いようがありませんがな (大爆笑
けれども、ピエロといえば究極の陽気な笑いの姿であり、そして余りにも陽気な笑い故に逆に悲しみ
を暗示させます。だって永遠の楽しみは有り得ないから。そして、笑いと恐怖、もしくは悲しみは
一枚のコインの裏表だからね。(楳図かずおの漫画を見よ!)
─── ピエロの役割は、客を笑わせること。
自分の本当の気持ちには関係なく、ね。 だって、客はあくまでも”客”であり本音を話せる”友”
ではないからね。一緒に楽しく遊んでいるようでいて、立場は平等でなく、常に客を笑わせ、自分
は笑われる存在でなければならない。或る意味では、とても孤独な存在でもあるよねえ?
辛いときでも苦しいときでも悲しいときでも、おどけ者・ひょうきん者と笑われ続け、客を楽しま
せなければいけない。いやいや、これって結構キツイんじゃないかなあ?
ピエロのメイクによく涙が描かれているのは、決して泣いてはいけない・泣けない自分の涙を描い
たものであるとか・・・あのどぎついメイクの下に隠されているのは悲しみなのかもしれません。
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私が小学生の頃、楽しみしていたNHKの「みんなの歌」。
いま、考えても名曲ぞろいだったような気がしますが、その中でも忘れがたい歌のひとつが ↓
※ブラウザがGoogle Chrome の場合、正確に表示されない場合があります。
その場合はこちらで ( ^ー゜)σ ピエロのトランペット
あなたが御存知の確率は半々くらいかなあ? 音楽の教科書には載っていなかったと思うけれど
コーラスなどでもよく歌われていた記憶があります。「ピエロのトランペット」・・・。
♪ぺー・ペレぺ・ぺレぺ・ペレペ 愉快な音に胸は躍るよ♪
初めて聞いたときには、子ども心にも、陽気なサーカス、そして道化師ピエロの歌なのに、なんて
悲しい曲だろうと思いましたわ。聞き終わった後でも♪ぺー・ペレぺ・ぺレぺ・ペレペ♪というサビの
部分(意味はよく分かりません)が、いつまでもいつまでも頭にこびりついて忘れられないのです。
♪ペー・ペレペ・ペレペ・ペレペ 始まり 始まり 大サーカスだ♪
元歌はイタリアの曲だったようですね。(作詞:S. Tuminelli作曲:Famauri 訳詞・中山 知子 )
こちらがオリジナルで歌詞はほぼ同じ、日本語版の方にある「返してあげる」が原曲には無いそう?
※ブラウザがGoogle Chrome の場合、正確に表示されない場合があります。
その場合はこちらで ( ^ー゜)σ La tromba del pagliaccio
陽気なサーカスの人気者であり、花形スターであったピエロがトランペットを失ったとき・・・
サーカスは消え失せ、世界は一変してしまう。ひとりぼっちになったピエロは町から町へと失くした
トランペットを捜して歩く、という何とも物哀しい歌詞・・・。(理不尽かつ不条理でもあるような)
♪ぺー・ペレぺ ぺレぺ ペレペ たちまち消えるピエロのトランペット♪
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─── ああ、そうか、こうして書いていてやっとこさ気が付きましたよ。
子どもの頃から不思議に思ってきたこの歌の悲しみは・・・ピエロ「だけ」が悲しい存在ではなく
私たちが、人間そのものが哀しい存在だからなのかもしれない。自分自身のことなのかもよ?
♪ペー・ペレペ・ペレペ・ペレペ ピエロはしょげる サーカスも消える♪
つまり、それは私でありあなたでもあるのかもしれない。だから、哀しくてイイわけ、それで当然。
だって、喜びの裏には悲しみがひそみ、悲しみの裏には喜びがひそんでいることを大人になってし
まった私たちは既に知っているからね。
↑大好きな映画の一場面ですが・・・わかるかな?この映画も今ではTVの地上波では放映できないんだよなあ。
そうすると、トランペットは何の象徴なんだろうね。
ピエロが失くしてしまい、探し求めるあのトランペットは。何かとても大切なものなのかな?
だからこそ、私たちは「失われたトランペット」を探してやまないのさ。
それが何かは、人それぞれでしょうよ。 或る人は「友」と答え、或る人は「愛」と答えるかも?
─── という、またまたベタな結論が出たところで今日はこれでおしまい。またね。
♪ぺー・ ペレぺ ぺレぺ ペレペ ぼくが持ってる ピエロのトランペット♪