り特別で非日常的なフルーツでした。フルーツパーラーで食べるパフェやジュースにほんの一切
れだけ入っている珍しいものでした。まして、青いパパイヤなんて・・・
こんにちは、本日の季語は「夏の朝」・・・文字通りの夏の季語で「夏の暁」のサブ的な季語に
なります。他に「夏暁」(なつあけ・かぎょう)・「夏の夜明け」・「夏未明」・「夏朝」など・・・
但し、歳時記によっては「夏の朝」と「夏の暁」を分けているものも。意味はほぼ同じですが、
時間帯が異なります。「夏の朝」は大体午前中で、「夏の暁」はまだ朝の明け切らない頃から
午前の早い時間帯と考えれば分かりやすいでしょうか。
【右:画像引用 みんなの花図鑑 パパイヤの花です。白い花が咲くんですね】
俳句を始めて間もない頃、この季語にはチョット不思議な感じを抱きました。だって・・・
単に季語とするならば、「夏」だけでよいのではないか、ことさら「夏の朝」として独立させな
くと構わないのでは?と思ったからです。
けれども、やはり独立した季語としたのは意味があるのでしょうね。日中は暑くなりそうだけれ
ど夏の朝なればこその清涼感を醸し出す季語として 「夏の朝」「夏の暁」が生きるのかな?
さて、突然ですがパパイヤですw それも青いパパイヤ・・・。
昨夜、実家の兄嫁から電話があり、知人から青パパイヤを沢山頂いたので少し分けてあげると
連絡がありました。エスニック風料理のお店で炒め物やサラダで青パパイヤを食した事はありま
すが、自分で青いパパイヤを購入した事は一度もありません。結構お高いしね・・・
日常的なフルーツとしてパパイヤを食べ始めたのは大人になってからですし、ましてや以前は、
青いパパイヤを野菜として調理して食べるという事すら知らなかったのですもの。
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そう、この映画を観るまではね・・・
【DVD 青いパパイヤの香り】
1994年公開のベトナム映画『青いパパイヤの香り』(トラン・アン・ユン監督)です。
公開当時は話題を呼んだそうですが、実際に観たのはDVD化されてから、それも映画好きの
友人に勧められてからです。
私は活字中毒者ですから、映像で綴る物語は(特に原作の有る物は)余り積極的に鑑賞したいと
は思いませんが、この映画の映像の美しさには魅入られてしまいました。活字とは異なる映像美
は、時にストーリィを超えることもあるのだなあと感服・・・まさに映画ならではの悦び・・・
物語はいたって単純なんですよね。舞台は1950年代初めのベトナムのサイゴン(現ホーチミン)
田舎から出て来て、町の資産家の家に女中奉公に来た少女をヒロインとし、少女時代~成長して
初恋の男性と結ばれるまでを描いています。ヒロインの子役時代の女の子が可愛くて・・・
あどけないようで、時おり見せる表情にハッとすることもありました。
制作地はフランスで全てセットですが、作り物と分かっても 奥行きのある淡い空間を描き出した
映像は何処を切り取っても”絵”になります。水や光、草木、小動物、様々な小物・・・
少女の成長そのもののように彼女に寄り添うパパイヤの樹、青い実、そして調理されたもの。
奉公先はお金持ちではあっても、何やら家庭的には問題を抱えていそうな家族ですが・・・
しかし、それなりに皆に可愛がられ 一生懸命仕事に励むヒロインのムイ。
ある日、この家の長男の友人が遊びにやって来ます。ハンサムで優しげな青年にムイの心は・・
そうして10年後、奉公先の奥様に可愛がられたムイは美しい女性に成長しました。
しかし、経済的に苦しくなった事もあり、これ以上ムイを雇っておけなくなった奉公先は
ムイに別な家を紹介します。それは彼女が心をときめかせた青年の家でした・・・。
彼はフランス帰りの新進音楽家として、前途を期待される身で既に婚約中でしたが・・・
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この映画の凄いなと思ったのは、会話・セリフが殆ど無いこと。
淡々とした映像で日常を描きながらも、そこに濃密なをエロスを感じさせるところでしょうか。
これ見よがしのラブシーンは一切ありません。キス・シーンさえ無い。手も握らないんだよ。
それでも、映像がすべてを語っている。何が起きて、何がどう変わったか、そしてどうなったか
下手な言葉で表現されなくとも、流れる映像を凝視すれば物語は説明不要なのですね。
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この映画以来、青いパパイヤといえば この映像が思い出されるようになってしまいましたわ。
さて、どうやって食べましょうかね? いまはネットで様々なレシピも紹介されていますし
食材としては扱いやすいのでは、とも思いますが・・・。
さてさて、それでは今日はこれでおしまい。またね。
























