手術あるある | お気楽獣医師のひとり言

お気楽獣医師のひとり言

動物病院での『あるある』や日々のほっこりエピソード、面白エピソードなどを綴ります。
病気や治療などの専門的な内容は基本的にありません。
ただただクスッと笑えるブログを目指していきます。

テレビドラマで手術のシーンなんかでお医者さんが


「メス!!」


とか言って手術が始まるやつありますよね。


動物病院では


「メス!!」


とはまず言わないです。

大学病院とかはわかんないですが…




ヒトに比べると手術台が小さくて器具がすぐ届く所にあるのでわざわざ取ってもらわなくても自分で取れるんです口笛




動物病院によって獣医師一人で手術したり、助手に獣医師が付いたりすると思いますが、うちでは看護師さんが助手をします。



器具の名前を言って、そこから看護師さんが器具を捜して手渡すのでは時間がかかりすぎます。


正直自分で取った方が早いです。



ということで、私は看護師さんに手術の手順や必要な器具の順番を覚えてもらってます。


難しい手術は二次診療の病気にお願いするので私ができる手術は限られてます。



手順を覚えて必要な器具を先に用意して手渡してもらう。



何も言わずに手を出すとそこに必要な器具が渡されるという状態ですウインク



不妊手術なんかは30分もかからない手術ですが、器具がスムーズかどうかで5分位時間が変わったりもしますびっくりマーク



手順を覚えていると状況に応じて対応ができるので、いつもと流れが違うと


「○○はどうします?」


と次の手順について先回りして聞いてくれたりします。



ただ言われた通りにやるだけではないので

『一緒に手術をしている』

という気持ちも生まれ、責任感も出てきます。


助手とはいえ、力の入れ方一つで臓器を傷つける可能性もありますからね。




新人さんのうちは、緊張しすぎて力が入り過ぎてしまったり…


本当に重要な所を持っていてもらう時とかは


「引っ張り過ぎてちぎれた

 らこの子は死んじゃうか

 らね!一ミリも動かない

 でね!」


と声をかけることがあります。


大袈裟に言ってるわけではないんですが、この声かけをして育った看護師さんは大切な事が把握できていて本当に助手が上手になります。



ケバ子さんなんかは最初は助手がイヤでイヤで泣きそうになっていたのに今では軽いジョークを飛ばす位ですから笑ううさぎ






手術中たまにあるんですが、


私「あれ?アドソン(ピン

  セット)どこだっ 

  け?」


看「えっ!」


二人で捜す…


看「先生、左手に持ってま

  す…」


私「あ…ごめん…」



あの有名な「メガネメガネ…」のやつと同じですよね。


手術あるあるだと勝手に思ってるんですが、私だけだったりして…滝汗