長らく放置してしまって申し訳ございませんm(__)m
待っていてくれてる方がいるかどうか謎ですが(^o^;)
ヨンベ編最新話です。
多分みんな忘れてる前回のお話。
妄想小説『Wedding dress 5』
ジヨンへの告白を決意した梨里は、ある日のレッスンのあと、ジヨンをカフェに誘った。だけど、友人として過ごした時間が長すぎて、何と切り出していいのかわからない。
時間だけが過ぎていき、今日も言えないまま終わるのかと思ったその時、ジヨンが言った。
「あのさ、リリ。…お前、ヨンベと付き合ってるの?」
「え?」
突然のことで、始めは意味がわからなかったが、内容を理解して、梨里は頬を赤くする。
「つ、付き合ってないよ!何でそんなこと聞くの?」
「この前、ここで二人でいるところを見かけたからさ。俺、お前があんなに楽しそうに笑っているところ、久しぶりに見たような気がする」
「それは…」
梨里がジヨンに恋をしているからだ。二人でいると緊張もするし、ジヨンの恋の話に辛くなることもある。いつの間にか、彼の前で笑うことを忘れていたかもしれない。
「なぁ、ヨンベのことどう思う?」
「どうって?」
「男としてどうかって聞いてるの」
ジヨンの質問に、梨里は困った。梨里が男性として意識しているのはジヨンだけだ。そのジヨンに他の男性のことをこんな風に聞かれるのは、あまり気分のいいことではなかった。
「あいつさ、全然彼女とか作らないから、俺も色々紹介したりしてるんだけど、上手くいかなくてさ。お前とだったら、自然に恋が出来るんじゃないかなって思ってるんだけど、どう?」
「…………」
「すっげーお似合いだと思うんだよなぁ。お前とヨンベ」
ジヨンはきっと、心から梨里の為を思って言ってくれたのだろう。
だけど、ジヨンの言葉と、無邪気な笑顔が、梨里を酷く傷付けた。
悪気がないのはわかっている。けど、好きな人の口から、そんな言葉、聞きたくはなかった。
ショックを受けるリリに、ジヨンはさらに追い討ちをかける。
「リリもヨンベも、俺にとっては家族みたいな存在だからさ。二人が付き合うようになったら、嬉しいなぁと思ったんだけど」
ジヨンは本当に梨里のことを大切に思ってくれている。梨里の幸せを願ってくれている。だけど、それは、梨里の求めている気持ちではない。
(結局、ジヨンの目に映る私は、女ではないってことなんだわ…)
『私はあなたの姉でもお母さんでもない!ちゃんと女として見て!』
そう言って、泣き叫びたかった。だけど、それが出来ていたのなら、こんなに長い間、片想いを続けることはなかっただろう。
ジヨンは梨里のことを家族のように思ってくれているから、梨里といるとほっとすると言ってくれるのだ。梨里はジヨンのその気持ちを大切にしたい。いつまでも、ジヨンがほっと出来る場所でいてあげたい。
(初恋は、叶わないものなのよ。もう諦めなくちゃ。それが一番いいの)
梨里は遂に、思いを伝えないまま、この恋を終わらせる決意をした。その瞬間、なぜだか、ヨンベの笑顔が、浮かんだ。
いつも近くで梨里を支え、梨里の恋を応援してくれたヨンベ。
(ごめんね、ヨンベ。私、駄目だったよ)
叱られてしまうかもしれないけれど、ヨンベに会って声が聞きたい。
ジヨンの前で、無理に明るく振る舞いながら、梨里は何故か、そんなことを考えていた。
それからしばらくして、ヨンベとジヨンは、BIGBANGとしてのデビューが決まり、梨里は別の事務所でダンサーとしての道を歩み始め、三人で過ごす時間は、次第に短くなっていった。
画像拝借致しましたm(__)m