◇書類保管し相談 一定額取り戻せる場合も

 夏休みの旅行を計画し、手配する時期。しかし、国民生活センターには、「インターネット予約の航空券が届かない」「行ってみたら、パンフレットの内容と違った」など、旅行をめぐるトラブル の相談も多く寄せられている。トラブルの例や対処法などを紹介する。

 (1)ネット予約…業者が倒産

 ◇各旅行業協会か都道府県窓口へ

 インターネット予約のトラブルは多い。「海外航空券をネット予約し、12万円を支払ったが、期日までに航空券が届かず、旅行会社に連絡がとれない」(30代女性)など、支払いの後で連絡がとれなくなるほか、旅行会社が倒産したケースもあるという。

 旅行業法では、扱う業務によって国土交通相に登録する第1種、都道府県知事に登録する第2、第3種に分かれている。登録業者は倒産などに備え、国に営業保証金を供託するか、弁済制度を持つ「日本旅行業協会」(JATA、正会員1247社)、「全国旅行業協会」(ANTA、正会員約5700社)のいずれかに弁済業務保証金を供託することが義務づけられている。

 業者の登録番号から加盟の有無を調べて協会に連絡するか、協会員でない場合は都道府県の担当窓口に問い合わせれば一定金額を取り戻せる場合がある。

 「インターネットを通じ、タイの旅行代理店にホテルの予約を頼んだ。支払いも済んだのに予約されていないことが分かった」(30代女性)という相談もあったが、海外業者は旅行業法の対象外で解決が難しい。

 信用できる業者の選び方について、JATAは「二つの協会に加盟しているかどうかは一つの目安になる。また、国内旅行の企画・実施しかできない第2種業者が独自に海外旅行を募集している場合は業務範囲を超えており、それだけで問題。支払いを急いだり、価格が安すぎる場合も要注意」と話す。

 (2)パンフレットと実態に差

 ◇日程や行き先の変更は補償対象

 「パンフレットを見て海外パック旅行を申し込んだ。出発前に届いた最終日程表では、説明がないままホテルが変更されていた」(50代女性)など、パンフレットと実態が違ったという相談も多い。

 パック旅行は、旅行業法で「募集型企画旅行」とされており、「旅程保証制度」の対象となっている。日程や行き先など契約内容に重要な変更が生じた場合、天災や戦乱・暴動などを除き、旅行会社が一定の「変更補償金」を支払う制度だ。

 この相談事例では、宿泊機関の変更と認められ、旅行代金の1%の変更補償金が旅行会社から支払われた。パンフレットや契約書、最終日程表などが重要となるので、保管しておく必要がある。

 (3)身に覚えないカード請求

 ◇引き落とし前に会社に連絡を

 「英語表記のインターネットで、フランスのホテルを予約した。解約したのに、クレジットカードの請求が来た」(60代男性)という相談もあった。

 海外のホテルでは一定期限までにキャンセル手続きをしないと予約の際に教えたカード番号に宿泊料が請求される。制度や習慣の違いもあり、注意が必要だという。また、海外でカードを使い、帰国後、身に覚えがない請求が来たケースもある。伝票類を保管し、心当たりのないものは、引き落とし前にカード 会社に連絡をすることが重要だ。


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 ■旅行業協会の消費者相談窓口

 国民生活センターによると、旅行代理業に関する相談は、07年度3274件(前年度2667件)。内容は複数回答で▽返金=1025件▽解約=775件▽約束不履行=775件--など。

 トラブルに対応するため、JATA、ANTAともに消費相談窓口を設置。ホームページから会員検索もできる。

 ●JATA(第1種旅行業の旅行会社の大半が加盟、本部・東京都千代田区)電話03・3592・1271、http://www.jata-net.or.jp/

 ●ANTA(第2、第3種業者が多く、全業者の約6割が加盟、本部・東京都港区)電話03・5401・3600、http://www.anta.or.jp