『天皇の料理番 秋山徳蔵展』(越前市武生公会堂記念館)観て来ました。 | 黒猫マークの宅配便のブログ 「じんせいかくえきていしゃ」(since 2006,10,17)

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武生の菊人形展からの帰りは、歩いて武生駅まで帰る事にしました。


その道すがら、歴史的な建物がありました。

それが、越前市武生公会堂記念館さんでした。


普段は発掘調査の作業員をさせて頂いている我が身なので、こうした建物や美術展等があると、ついつい突撃したくなってしまいます。


この日は、

『天皇の料理番 秋山徳蔵展』

が行われていました。

以前NHK総合さんで放送されている

『歴史ヒストリア』

と言う番組で、以前紹介されたのを拝見させて頂いた記憶がありました。


「まさか、こんな場所で展示会があるとは!!」


その場で館内に突撃したのは言うまでもありません。


武生菊人形展の入場チケットを所持されている方(半券も含む)は無料だったのも大きかったのですが、一応調理師免許を持っている身でもあるので、何かを感じられればという思いもありました。


2階の展示室入り口に係の方がいらっしゃったので、チケットを見せて、裏にスタンプを押して頂いたのちに展示室内を見て回りました。



ここで、秋山徳蔵と言う人物について説明です。

明治21年8月に、今立郡国高村(現越前市村国)の高森家の次男として生まれ、近代日本での西洋料理発展の基礎を作られた、素晴らしい方です。


当然、地元の方である上に、ヨーロッパで修業後に28歳で宮内省大膳寮厨房長に抜擢されました。

以来58年間にわたって、天王家と宮中晩さん会の料理を取り仕切る

「天皇の料理番」

とも呼ばれました。


この展示では、貴重な晩さん会などのメニューや、実際に使用された道具。

戦後にGHQ高官やその家族の方などから送られた手紙など…。


本当に貴重な品が展示されていました。

特に、宮中晩さん会のメニューは、市井の人間ではまず目にする機会は無いものです。

「天皇陛下主催の時は、菊のご紋章が金箔で貼られており、それ以外の皇族が主催されるものとは別」

だという事も、今回の展示で初めて知りました。


また、この地が

「おろしそば」

と言う、大根おろしを添えた郷土料理が有名だそうです。

そのきっかけを作ったのも、秋山徳蔵だったそうです。


昭和22年に昭和天皇が福井県行幸の際に日野河畔の堀川村にあった山甚別荘にお泊りになられたそうです。その際のご夕食のメニューの一つとして出されたのが

「おろしそば」

だったそうです。

昭和天皇は大変お気に召されたそうで、後々まで懐かしがられたとの事でした。


この展示会を観る事になったのは全くの偶然でした。

本当に、歩いてみなければ出会えない事ってあるものですね。

色々な意味で勉強になりました。


たけふ菊人形展に行かれる皆さん。

よろしければ、展示をご覧いただき、故人の功績を知るきっかけにして頂ければ幸いです。



以下、例によって告知です。


・『平成26年度企画展「天皇の料理番 秋山徳蔵」 』


会期:2014年10月3日(金)~11月9日(日)


開催時間:午前10時から午後6時まで(入館は、午後5時30分まで) 


会場:越前市武生公会堂記念館 2階 展示室2・展示室3


料金:大学生以上 200円

    高校生以下、障害のある方とその介護者(1名まで)無料

    たけふ菊人形チケット(半券も可)提示者は無料


休館日:10月6日(月)、10月14日(火)、10月20日(月)、10月27日(月)

     11月4日(火)




詳細はこちらです。


・『平成26年度企画展「天皇の料理番 秋山徳蔵」 』

(越前市HP内)

ttp://www.city.echizen.lg.jp/office/090/030/koukaidou/h26kikaku-ryouriban.html


チラシ表側(pdfファイル)

ttp://www.city.echizen.lg.jp/office/090/030/koukaidou/h26kikaku-ryouriban_d/fil/ryouriban-omote.pdf

チラシ裏側(pdfファイル)

ttp://www.city.echizen.lg.jp/office/090/030/koukaidou/h26kikaku-ryouriban_d/fil/ryouriban-ura.pdf




参考文献

「越前市歴史人物ガイド 歴史と人 いざ、越前市」 6ページ