彼女がいかに「女性」であったか
〜4、体の『構造』〜
1、体の『構造』
最後に一つだけ。
とある1人の女の子を想像してみてください。
(※写真はあくまでイメージです)
この女の子はどこにでもいるような普通の女の子です。
でもこの女の子には他の一般的な女性と比べて一つだけ、大きく違うところがあります。
それは、その体の『構造』が、一般的な男性と非常によく似ているというところです。
しかしその影響によって、この女の子の体や見た目は成長するほどに男性らしく育ってしまい、
たとえ本人がそれに抗って女性らしくあろうとしても
ついには女性には見えない姿に育ってしまうのです。
(周りからも「男性だ」と勘違いされ、なのにそれを ”勘違い” だとすら思われないのです)
そんなある種の『難病』を抱えているのがトランスジェンダー女性だと、個人的には思っています。
中身は女性のままなのに、成長するほどにその見た目も声も男性らしく見える魔法を、生まれる前にかけられた。しかもその魔法を解くことはできない。
そんな中で、トランスジェンダー女性は生きているのです。
2、”難病” を持つ魅由鬼
そして彼女もまた、そんな"ある種の難病"を抱えた『女性』なのです。
しかしそれを除けば魅由鬼は、
どこにでもいるような、ごくごく普通の、れっきとした女性なのです。
彼女はそれぐらい普通に、当たり前に女性だったのです。
そんな、本来どこにでもいるような普通の女性のことを、幽助は『男だ』と言い切ったのです。
いくら幽助が肉体的な証拠を突きつけようと、それを理由に彼女を男として虐げようと、彼女はまごうことなく女性であり、
幽助からの仕打ちに傷つく心は間違いなく本物なのです。
今回は以上です。
最後まで見て頂き、ありがとうございました。