癌になると予後のことを話す場合と話さない場合があると思うんだけど、

お母さんの担当医は何も話さないタイプの医師だったから、お母さんは余命のこと含め、今後どうなっていくのかを伝えられてなかった。


わたしもお母さんも癌のこと詳しく知らなかったし、自分で調べてなんとなく、再発した場合は余命が短くなるんだなとか、腹水は抜いてばっかりは逆に余命が短くなることもあるんだなとか、

色々予想したりしていたんだけど。。



お母さんは前向きに考えていたから、

再発して抗がん剤再開することになった時も、

「今後も抗がん剤して維持療法の繰り返しになるんだろうなぁ」

て言ってて辛かった。


わたしはなんとなく、もう抗がん剤を長く続けることはできない状態だと予想してたし、

もうかなり悪い状態まできてると分かったから。




腹水をまた抜くことになった時も、

「腹水抜いたらまた楽になるから嬉しい。早く抜いてほしい〜」

て言ってて辛かった。



だんだん腹水がたまるのが早くなってたし、

抜いてもまたすぐたまって辛くなるのが目に見えてたから。




最後に入院した時も、

お母さんはすぐに退院できると思ってたから、

思ってたより悪い状態だったことにすごい驚いてた。




緩和ケアに移ってからも、

いろんなことがだんだんできなくなってきたとき、「ずっとこのままだったらどうしよう」

って言ってた。

亡くなる5日前くらい。



わたしがお母さんの状況だったらきっと、

「このまま悪くなって死んじゃうんだな」

て思うと思う。

でもお母さんは違った。



死ぬ直前まで、まだ生きたいって強く思ってたことがお母さんの数々の発言からすごく伝わってくる。



だから余計にわたしは今もずっと辛いんだと思う。



あんなに生きたがってたお母さんが、

さいごまで希望を捨てずに頑張って前を向いて

一生懸命生きてたお母さんが、

なんであんな苦しみながら死ななければいけなかったのか。





でもお母さんが生きた証を残すためにも

わたしがお母さんの分まで頑張って生きるしかない。