お母さんは卵巣がんだったけど、
さいごは全身に転移してたんだろうなぁと思う。
緩和ケア病棟では何も調べたりしないから分からないけど、入院した時点で、肺に転移してるって言われてたし、腹膜播種でお腹に癌が散らばってる状態だったから。
とにかく腹水がすごくたまって、抜いても一日経てばまた3リットルくらい溜まってしまう状態だった。
腹水抜いた時、お腹から出血したこともあった。
お母さんのパジャマのお腹の部分が血で滲んでた。
妊婦さんみたいにお腹が出てて、苦しいってよく言ってた。
足のむくみもほんとにひどかった。
むくみすぎて靴下もクロックスも入らなくて、
足の甲から水が噴き出てしまったことがあった。
皮膚が破れたらしい。
足の指までパンパンで、可哀想だった。
亡くなる1カ月前に入院した時は、まだ何かにつかまりながら歩くことができた。
でも一週間もしないうちに、車椅子になった。
トイレ行く時も、車椅子移動。
卵巣がんだけど、痛みはお腹だけじゃなくて、
背中や腰が痛いってずっと言ってた。
強く押したり、湿布を貼ると少し気が紛れたみたい。
骨に転移してたのか、身体の向きを動かされた時とかに強い痛みが出てた。
それと同時に、動くと気持ち悪くて吐きそうになってた。
熱もあり、身体がだるそうだった。
せん妄が徐々に増えていった。
亡くなる5日前までは、おかゆを食べることができた。
だけど医療麻薬をフェンタニルからオキシコドンに変更した日から、食事ができなくなった。
食べようとしても眠さが勝ってしまって意識朦朧としてた。
ずっとこのままだったら嫌だなぁ
て言ってた。
亡くなる3日前から水が飲めなくなった。
小さい氷を口に含むことはできた。
この頃には尿も全く出なくなってた。