つぶれたお神輿の救出 | 羽黒神社宮司のブログ

つぶれたお神輿の救出

日曜日は仮設住宅にお住まいの氏子さんの水無月の祓に回っておりました


能登も梅雨入りし、時々どしゃ降りですが、

そこは、今はみんなご近所さんで、歩いて回っても、あっという間に終わります。


仮設住宅は、とにかく狭いので、家屋にはあがらず、玄関先で祝詞をあげて神事を終えるお宅がほとんどですが、


話題は、神輿庫が自然倒壊して、壊れてしまった羽黒神社のお神輿の話が多く、


「くやしいね~」

「残念やね~」

という声が多ございました。


翌、月曜日、

午前午後と、お祭りの予定があったのですが、

朝、珠洲で活動しておられるボランティアさんから、


今からお神輿を救出しに行きます!


と、連絡があり、


え、今から?


と、スケジュール調整が、かなり大変だったんですが、


これはですね、

前日の新聞記事を見た甥が、急遽手配してくれた事でして、

まことにありがたいお申し出であり、

途中で席をはずさなければならない非礼を説明しつつ、ありがたくお願いいたしました。


曇ってはいるものの、暑いです!
まずは、神輿庫前の瓦礫を、手作業で撤去から。

ここで私は、事前に予約を受けておりました、家屋解体前の、神棚撤去のお祓いに迎い、

神事を終えて、羽黒神社に戻りましたらば、

激しく破損したお神輿が、救出されていました。
ああ・・・

ボランティアのみなさんに、挨拶するよゆうもなく、


その場で倒れそうになりましたが、
そうもいかず、

引き続き、拝殿向拝の屋根をぶち破って、羽黒神社の社号額の救出。

巨大な梁や桁に挟まれた額を、ウィンチで持ち上げて、隙間を作って取り出す、下手をすると命にかかわる危険な作業です。
この作業だけで、三時間近くかかっています。


約半年振りに見た、我が羽黒神社の社号額。


無惨ではありますが、
出てきて良かったです。

もっとバラバラだったら、もっと絶望感が激しかったでしょう。

そして、
問題の、救出したお神輿の保管場所ですが、

ボランティアの皆さんで、倒壊した神輿庫の屋根からつっかえ棒を作っていただき、これ以上の倒壊を防いでいただき、
「これで、しばらくは大丈夫」
って言ってんのに、

「念のため、ここにももう一本建ててくれませんか?」
って言う私を、
メンドクサイやつ、って思われたことでしょう。
(ホンマスンマセン)

みんなでお神輿を運んでいただき、

元の場所へ。

最後に、ブルーシートで覆っていただきましたが、
私はここで、次のお祭りの予定のため、皆さんにお礼を言って、場を離れました。

お神輿の修理とかは、先のまた先です。
私が生きている間には、無理かもしれません。

とにかく、
ボランティアのみなさまに、感謝いたします。

ありがとうございました。
(ホッとしたら、今ごろ泣けてきた)