被災地の春祭り④ | 羽黒神社宮司のブログ

被災地の春祭り④

なにせ、珠洲から金沢まで直通の特急バスが一日一本しかないらしく、

それが金沢から他県への交通機関とまったく連携しておらず、

しかたなく、電車がある七尾まで娘を車で送って行ったのですが、


この道が、ヒドイ!


行きはずっと下道で、片道二時間、

帰りは工事中の里山海道ですが、片側通行ばかりのうえに、でこぼこで、下道とあまりかわりません。


午後から依頼を受けていた能登町の神社のお祭りの齋主代理は、珠洲へ帰るひまがなく、車中で着替えてまいりました。

立ち入り禁止になっているのは、一見建っている石鳥居ですが、実は笠木が外れていて倒壊の危険があるからで、後日、解体撤去の予定だそうです。

参列は10人くらいでしたかね、
「あんたの顔、テレビで見たし、生きとってヨカッタわ(笑)」

とりあえず、笑って話せてよかったです。

翌日も齋主代理。

こちらは、石鳥居が完全に倒壊し、粉々です。

本殿は、覆い屋ごと右にずれ、床が落ちて、社殿が傾いています。

前日を含めて両社、
羽黒神社と珠洲の惨状をお伝えし、

皆様には、氏神さんが残っているので、
お祭りができて、みんなが集まり、祈る場所があること、
それが私はうらやましく思うことを、お伝え申しました。

あたりまえがあたりまえでなくなった時、
それは悲惨でしかありません。

白山神社も、鳥居はきれいに撤去されていました。

これからが、復興への第一歩、
ですが、

羽黒神社はまだそこまでたどりつけません。