今回は「決死」というわけではありませんでした。 | 羽黒神社宮司のブログ

今回は「決死」というわけではありませんでした。

ず~っと、天気予報とにらめっこでしたが、


お天気続きだった本日、片姫神社の境外末社で、元日の大地震で倒壊してしまった恵比須堂から、ご神体を救出いたしました。


三崎森腰浜のゑびすさんは、元来片姫神社の森腰集落だけで維持、信仰されていて、毎年9月11日の秋祭りには、本社の祭礼に引き続き、この場所に移動して、祭礼を齋行していたお社であり、

社殿は平成3年の台風で被害を受け、翌平成4年に再建されたものでした。

雨が降ると木材が重くなり、さらに倒壊の危険があるので、
今日しかない、と、総代様に連絡して、立ち会いのもと、本日、ご神体を取り出す運びとなりました。

側面から、内陣のお扉が見えるので、
羽黒神社の時みたいに、危険と隣り合わせということはあるまい、
と、思っていたのですが、

この南京錠が、何回鍵をまわしても開かず、

結局、総代さんが持参した工具で金具を切断してもらい、
(こういう時、長居は危険です)

持参した白布でご神体を覆い、私の車に乗せて、片姫神社へ移動。

この時まで、羽黒神社の時と同じく平服に雑衣(作務衣)ですが、

神社で白衣白袴、浄衣(白い装束)に着替えて、ご神体を本殿内に移動し、
仮殿遷座祭を、極々ささやかに齋行いたしました。

前回(平成3年)と違うのは、今回は氏子の半数が避難で自宅におられないところで、今後のことは、ずっと先になりそうですが、

氏子さんが立ち会ってくださるだけ、羽黒神社からみれば、ずいぶんマシです。



これからは、孤独との戦いです。

(今日の羽黒神社)