やはり、珠洲の事(正院の事)は、誰も知りません
遠縁の神職さんの依頼で、能登町の神社へ奉仕に行っておりました。
能登町宇出津は津波の被害もあり、漁港の海底隆起もあって、被害は深刻と伝えられていますが、
珠洲の、私が暮らす正院とは、かなり様子が違います。
第一、家が建っていて、人が中にいる。
お店が営業している。
道が通れる。
しかし、宇出津の町に暮らしている方々からすれば、それはひどい被害だったことでしょう。
それは、ケタがちがう。
それだけのことです。
氏神、白山神社は、石鳥居は倒壊し、多くの石燈籠や玉垣が倒れ、狛犬は、石段の下まで転げ落ちています。
社殿もかなり被害があったようですが、今はきれいにかたずけられています。
あとの始末を、氏子さん方でやるようですが、
「ひどいやろ?宮司さんとこは、被害はどうけ?」
うちは、神社がぺっちゃんこで、自宅も全壊です。
「エッ?」
町は壊滅で、数人しか住んでなくて、私は今、仮設住宅にいます。
「エッ?エッ!?」
やはり、珠洲の現状は、誰も知らないようです。
「テレヒも新聞も、そんなこと言うとらんぞ???」
「町が壊滅って、そんなとこ、あるの?」
思ったとおり、
というか、ここまでまったく報道がなかったら、30キロ離れた町の住民なら知らないはずです。
同じく、同じ能登でも、能登の真ん中付近から来られた方は、正院の町を見て、
「ゴジラが暴れたみたいや」
と、おっしゃられていました。
帰り道の宇出津湾。